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アパレル界必須!MDとはどんな仕事?適任なのはどんな人?

更新

人の印象を大きく左右する、ファッション。
華々しいファッションを陰日向から支えるのが、アパレル業界で働く人たちです。私たち消費者に一番身近な接客の他にも、アパレル業界には様々な職種があります。
その中でも「花形」と呼ばれるのが「MD」というポジションです。アパレル業界でなくてはならないポジションで、他のスタッフに頼られたり、流行ファッションの火付け役にもなれる可能性があります。
日頃から「ファッションが好き!」という人には憧れの職業ではないでしょうか。
今回は、そんな「MD」がどんな仕事なのか、そしてMDに適任のスキルや人柄をご紹介します。

アパレル界のMDがどんな仕事かを理解しよう

MDとは「マーチャンダイジング」の略称です。これを生業にする人のことは「マーチャンダイザー」と呼び、業界の中では

  • バイヤー
  • プロダクト・マネジャー

などと呼ばれます。
マーチャンダイジングを日本語に直すと、「商品化計画」という意味になります。
ここでいう「商品化」とは、企画したファッションが販売されるまでの道のりのこと。
つまり、どんな商品を扱うかを決めたり、商品を店頭に置くスケジューリングを決めたり、販売戦略を考え、かつ販売スタッフへの商品の説明まで、企画から商品化するまで、全てに関わる仕事なんです。
MDはブランドごとに配置され、ファッションブランドの指揮官のような役割を担うことになります。
このポジションはアパレル界の大きな柱のひとつ。なくてはならない人材です。

具体的にはどんな仕事をしているの?

では具体的に、MDは日々、どんな仕事をしているのかを具体的にご紹介しましょう。
MDの仕事は分析からはじまり、分析に終わります。
これまでの成果を分析し、そこから企画や買い付けなど、商品化に向けて動き出します。そして、商品化し売り上げられたあとは、その分析をして次の商品化へと移っていくのが基本的な流れです。
また、ここに携わる人たちをまとめ上げるパイプ役を担うのも、MDの大切な仕事のひとつです。

分析開始。市場調査でトレンド分析

まずは何を置いても分析です。現状のマーケット調査からMDの仕事は始まります。

  • 今何が売れているのか?
  • どんなものがトレンドなのか?

を調査して、情報収集をします。
この情報は、商品化するファッションの企画を立ち上げる準備に役立てます。
もちろん、今売れているものだけを追っていてもヒットアイテムは生み出せません。そこに新たなエッセンスを加えたり、需要を読み取って取り入れるなどの戦略も立てていきます。

新商品の企画はファッションセンスが非常に重要

もともとある商品の買い付けだけでなく、商品自体を企画することもMDの仕事です。ここで先程の分析が役立ちます。
市場調査・トレンド分析の結果から、どんな商品を扱っていくのか、どんな商品を生み出すのかのコンセプトを決定していきます。

この「企画」の行程では、分析結果から消費者の購買欲を読み取らなくてはなりません。そのために必要なファッションセンスが試される工程です。

この企画の段階から、デザイナーや商品企画スタッフなど多くの人と話し合い・協力しながら進めていくことが重要になります。このため、コミュニケーションスキルは必須です。
また、MDは布や糸の素材決めから関わっていくため専門知識は欠かせませんし、商品の製作が予算内に納まるよう、うまくかじ取りを行うことも必要になります。

世界を飛び回って商品の選定・買い付け

商品の企画と並行して、いわゆる「バイヤー」と呼ばれる、買い付けの仕事を行います。
国内外を飛び回り、トレンド分析の結果から、これから需要がありそうな「売れそうな商品」を選んで買い付けます。海外にも買い付けに行くため、コミュニケーションスキルの他に英語力が必須です。

国内外問わず、買い付けはそう何度も足を運べるわけでもありません。時間に制約があるため、決断力や交渉力が重要になります。

商品の生産と売り出すための準備をして販売開始

いよいよ最終段階です。
企画して製作した商品や、買い付けてきた商品を、展示会などでお披露目します。ここで得られた受注数で市場評価を受けたあとは、それをもとに商品の詳細を決定していきます。

  • 生産(買い付け)数の設定
  • 価格の設定
  • 各店舗への商品配分
  • 販売スタッフへの商品説明
  • 商品陳列

など、細かく決めて、やっと販売が開始されます。

再び分析。売り上げ分析や市場調査を繰り返す

販売が始まった後も終わりではありません。
商品の売れ行きを見たり、販売スタッフと連携をとってどの商品が人気か・そうでないかを見極めます。もっと細かく、どんな商品がどこでどれほど売れたのか、というデータも精査していきます。
それによって生産数の修正・追加を行ったり、売り上げ目標に届いていない店舗については対策を練ることもありますし、シーズンが過ぎれば価格の見直しまで行います。
こうして得られたデータから、再び次のシーズンに向けて分析や調査を繰り返します。ファッションに区切りはあっても終わりはありません。

適任なのはどんな人?こんな人はMD向きかも!

MDの仕事の内容をご紹介しましたが、どの業務も重要で大変な一面があります。それをこなしていくために必要な能力や適性も併せてご紹介していきましょう。
今、その特性がなかったとしても、MDを目指したいのであれば、これから日々の業務の中で感性を磨いたり勉強していくことで身に着けていくように努力しましょう。

責任感・指導力のある人

たくさんの人と関わるMDには、様々な部門のスタッフをまとめあげ、統率する力が必要です。リーダーシップを発揮するには、責任感も重要な要素になりますね。
ただこの「責任感・指導力」は、業務をこなしていく中で培っていくものでもあります。
まずは「期日を守る」「目標を達成する」など、小さな目標をしっかりこなしていき、周囲に認められることが必要になるでしょう。
そうして周りに頼れるようになって初めて、指導力を養っていくことになります。

マーケティングの知識を身に着けよう

MDは、売り上げの分析をしたり、トレンド分析をして、そこから商品の企画を始めていきます。
ですが、いくら良いものを作ったとしても、ただ売り出しただけではヒットアイテムを作り出すことは困難です。そこで必要になるのが、マーケティングの知識なんです。
販売員からステップアップしてMDになった人は「なんとなく」肌で感じてデータを分析し、商品化の計画をする人も多くいるようですが、市場の動きを掴むマーケティングの知識があるのとないのとでは、成果が大きく違ってきます。

また、MDの業務は売り上げに関わるため、分析力のある人・数字の意識を強く持っている人にも向いていると言えます。MDと数字は切っても切れない関係です。

MDにはいろんなタイプの人がいますが、大きく変わってくるのは経験の差です。経験はその人の宝で、他の人と共有はできません。
ですが、マーケティングの知識については勉強することで後からでも身に着けることができます。もちろん周囲の人への共有も可能です。
売り上げに関わる能力であるのならば、ぜひ身に着けてチーム全体で活用したいですね。

ファッションが好きな人・知識がある人

アパレル業界の花形とはいえ、根底にあるのは「ファッションが好き」という気持ちです。
MDになるのは狭き門で、そこにたどり着くまで成果を出したり周囲からの評価を得たりと大変な努力でが必要です。
ですがMDになってからも、

  • 商品づくりに欠かせない糸や布などの知識のインプットし続けたり…
  • トレンドを掴むために業務外でも自主的に研究したり…
  • 国内外を飛び回りながらタイトなスケジュールをこなしたり…

とMDになる前と同じくらい、もしくはそれ以上大変な思いをすることもあります。
でもそれを覆すのが、「ファッションが好き」という気持ちです。ある意味MDになるために、そしてMDを続けるために一番重要な要素かもしれません。
「好き」という気持ちは、おのずとそれに対する知識も増やしていくものです。大変な仕事をこなしてでも、それでも好き、と言えるぐらいファッション好きな人なら、ぜひ目指したいポジションです。

コミュニケーション能力のある人

MDの仕事を円滑に進めていくために重要なのが、「コミュニケーションスキル」です。

  • 商品企画
  • 買い付け
  • 商品の生産
  • 販売スタッフへの指導

…と、仕事の内容をご紹介した通り、MDの仕事はほぼ全てが他人とコミュニケーションをとりながら進めていく業務になります。ひとりで進める仕事はほぼ皆無と言っても差し支えないでしょう。
個人プレイヤーにMDはこなせません。日々、自分だけでなく他の人の動きや考え方も学んでいかなければならないんです。

ですがこのコミュニケーションスキルも、元々高くなくても後から身に着けることができます。将来MDになりたいと思っているのであれば、まずは自分の身の回りの人とコミュニケーションを意識してとり、円滑に業務を進められるように工夫してみましょう。

ファッション業界での経験

ブランドの要でもあるMDには、いきなり新人が配属されることはまずありません。
デザイナー・営業・生産管理・店舗スタッフ・店長など、ファッション業界で何かしらの経験を積んだ人がMDになれるチャンスがあります。
もちろん、すべての職を経験していなくてもOKです。MDはひとりではありません。それぞれの経験業務に特化したMDになれるチャンスが、誰しもにあります。
また、仕事をしていく上でアクシデントはつきもの。問題は、そのアクシデントをどう対処していくかということです。このアクシデントの対処に、これまでの経験が必ず役立ちます。
MDを目指している人は、ファッション業界のどんな仕事でも「完璧にこなせる」と自信を持って言えるぐらい、一生懸命取り組んで経験を積むことが重要です。

英語など、外国語が使える人

海外での買い付けを行うためには、やはり英語力が必要になります。また、英語に限らず、外国語を話すスキルがある人はMDに抜擢されやすくなります。
もちろんMDになってから勉強する、という人もいないわけではありません。
ですが、語学は一朝一夕では身につきません。定着するまで長い時間をかける必要があります。
MDになるとスケジュールがかなり厳しくなる上に他に学ばなければならないことも多くでてきます。MDの仕事の基礎として、語学は前もって勉強しておくのが良いでしょう。

基本的なPCスキル

分析業務にはエクセル、プレゼンにはパワーポイントを使うため、最低限オフィスソフトを使いこなせる能力が必要です。
こういった基本的なPCスキルは、営業や販売の仕事では日々の業務のなかで培っていくことが困難なため、自身であらかじめ学んでおく必要があります。
ですが、最近では通信講座やテキストも多くあるため、自分一人で学ぶのに不自由はありません。
覚えてしまえば意外と簡単なので、日々の業務に関係なくても、スキルアップだと思って手を付けておきましょう。

MDはやりがいのある仕事。向上心は欠かせない!

MDとして判断を間違えるということは、大量の在庫を抱えてしまったり、利益を生み出せなかったりするという最悪な事態になりかねません。
ですがその反面、「ヒットアイテムを生み出す」というMD最大のやりがいをつかむ可能性があるんです。
街中で自分が携わって商品化したものを身に着けている人を見かけることもあるでしょう。売り上げの数字にも成果が表れます。目に見えて実感できる成果のある、とてもやりがいのある仕事です。
MDになるために大切なのは、まず「ファッションを好き」だという気持ち。そしてその次に「向上心」です。MDになるための特性は、向上心さえあればどれも努力次第で手に入れられるものばかりです。
MDというポジションに興味を持ったなら、ぜひスキルアップから始めてみてください。コツコツと積み上げた経験が、MDへの道を作りますよ。

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