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AI時代も価値のある簿記2級のメリットと独学で受かる勉強法

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数字が苦手。計算が不得意。そんな人でも、簿記はできます!
計算は電卓がやってくれますし、数学とは違います。簿記の仕組みが分かり、何度も過去問を解けば必ず合格できます。
どんな時代であれ、自分を高め続ける人は評価されるはず。諦めずにぜひ挑戦してみてください。
簿記の試験には、日商、全商、全経と大きく3つありますが、今回は一番メジャーな日商簿記について、簿記2級のメリットと独学で効率よく勉強する方法についてご紹介したいと思います。

簿記を受ける前に知りたいこと

資格を取得する上で大切なのは、事前に情報を収集することです。すぐに勉強を始めるより、まずはどんな試験なのか、合格するためには何が必要なのかを下調べすることで、合格への近道を探ることができます。
そこで、まずは簡単に簿記の試験についてご説明します。資格の制度内容が変わる可能性もありますので、実際に受験する前には、必ず試験要項も確認しましょう。

受験資格と級ごとの特徴

日商簿記は誰でも受験できる資格です。年齢や性別、国籍による制限はもちろんのこと、学歴による制限もありません。意欲さえあれば、小学生でも受けられます。
また、3級から受験しなければならないということもありません。3級を飛び越えて、初めから2級や1級にチャレンジしたり、1級と2級、2級と3級を併願受験することも可能です。
ただし、級により試験内容や受験料、試験日が異なります。2級と3級は毎年6月、11月、2月に年3回試験日が設けられていますが、一番難易度の高い1級は6月と11月の2回のみです。

【3級】…試験日:年3回/試験時間:2時間/受験料:2,800円

ビジネスで役立つ経理の基本知識が身につきます。商業簿記を学び、商店や中小企業など小規模事業での経理事務に役立ちます。
科目は1科目で商業簿記のみ。100点満点中70点以上で合格となります。

【2級】…試験日:年3回/試験時間:2時間/受験料:4,630円

高校レベルの商業簿記に加え、製造業などで用いる工業簿記も学びます。初歩的な原価計算も含めて勉強するので、3級と比べ、財務諸表の読み取りや企業の経営状況をより深く理解できるようになります。
科目は2科目で、商業簿記60点満点と工業簿記40点満点で、2科目の合計100点満点のうち70点以上で合格となります。2級以上の合格者は 大学の推薦入学などに有利とされています。

【1級】…試験日:年2回/試験時間:3時間(90分×2)/受験料:7,710円

1級になると格段にレベルが上がります。より詳しい商業簿記、工業簿記、原価計算に加え、会計学も含まれ、財務諸表の規則や企業会計の法規についても学ぶことになります。
1級の受験科目は4つあります。商業簿記と会計学で90分、工業簿記と原価計算で90分の計3時間の試験が行われます。各科目25点満点で、それぞれの科目ごとに10点以上、かつ4科目の合計が70点以上で合格となります。
出題範囲が広く、より詳しい知識を修得するため、経営分析のスキルを身につけることができます。1級の合格者には、税理士の受験資格が与えられます。

級ごとの難易度は?標準勉強時間と合格率

簿記の合格基準は、どの級も70%とされています(1級に限り1科目ごとの得点でも40%以上必要)。相対評価ではなく絶対評価なので、その時の受験生のレベルに関係なく、自分自身の得点が70%を超えていれば合格します。
級が上がるにつれ、試験の内容も難しくなるので、決して簡単な試験とは言えないでしょう。資格の学校で有名なLEC東京リーガルマインドによれば、標準勉強時間は下記のとおりだそうです。(3級2級の合格率は2017年2月~2018年6月の過去5回の平均値。1級の合格率は2017年6月~2018年6月の過去3回の平均値。)

標準勉強時間 合格率
3級 約70時間(1~2か月以上) 46.36%
2級 約200時間(3~4か月以上) 27.78%
1級 約500時間(5か月以上) 9.37%

簿記2級を目指そう!2級取得のメリット

上記の標準勉強時間の表でもお分かりいただけるように、簿記1級はかなり難しい試験と言えます。仕事や家事と両立して試験勉強をするのなら、簿記2級を目指すのはいかがでしょうか。ここでは、簿記2級を取得するメリットをご紹介します。
2級であれば、簡単すぎず、難しすぎず、ちょうどよいバランスで取得を目指すことができますし、自分のキャリアアップにもきっと役立つはず。
知識を身につけるだけでなく、具体的に転職やキャリアアップに役立てるのであれば、簿記2級にチャレンジすることをおすすめします。

1)経理はもちろん、それ以外の様々な職種で役立つ

簿記2級を取得すると、経理はもちろんですが、営業や企画など他の職種でも役立ちます。ビジネスにはどの分野であれ「お金」が関わります。
簿記の知識を身につけることで、売上だけでなくコストや利益を自然と意識できるようになるのは大きなメリットです。お客様との会話が弾んだり、コストを意識した提案ができたりと、今まで以上に仕事に深みが出るはずです。

2)2級なら自信をもって履歴書に書ける

簿記3級も初めの一歩としては大切な資格試験ですが、やはり2級と比べると、世間の評価は劣ります。面接官によっては3級では簡単すぎて評価に値しないと思っている人もいるようです。
一方、2級であれば自信を持って履歴書に書くことができ、転職や異動の希望が叶うよう助けてくれるはず。
特に、会計事務所や経理の職種に転職する場合、簿記2級以上の有資格者を希望する企業が多いのも事実です。

3)会社によっては資格手当がもらえる

勤めている会社によっては、資格を取得すると手当を支給してくれることもあります。資格取得が収入UPに直結する仕組みは、勉強する大きなモチベーションになりますよね。
ただし、すべての資格が対象となるわけではないようです。簿記の場合、資格手当の支給は2級以上と規定されることも少なくありません。詳細は会社ごとに異なりますので、ぜひお勤めの会社の就業規則をチェックしてみましょう。

独学で合格する勉強法

「標準勉強時間が約200時間、およそ2~3か月」とされている2級の試験ですが、それはあくまで目安です。もちろん個人差はありますし、勉強の進め方によっては、それほど時間がかからないこともあります。
事実、筆者である私も、営業職で全くの簿記初心者でしたが、独学でおよそ3週間勉強し、無事2級に合格しました。勉強するのが苦手でも、やり方次第で効率的に勉強できます。はじめから難しいと諦めずに、ぜひチャレンジしてみてください。

1)まずは3級のテキストを1日で読もう!

簿記2級を受験するのですが、最初から2級のテキストを読み始めてはいけません。まずは3級のテキストをざっと読むことをおすすめします。
簿記の基礎をできるだけわかりやすく、簡単に説明してくれる3級のテキストを選び、1日~2日でいっきに読みます。その際、テキストに付いている問題は解かなくても大丈夫。まずは簿記の基本事項を学び、要点を抑えて理解することが大切です。いっきに読むことで、簿記3級の全体像を把握でき、効率よく覚えることができます。
簿記初心者が2級のテキストから始めると、理解できないことが多くあり、無駄に時間がかかってしまったり、途中で断念してしまいます。まずは気軽な気持ちで3級のテキストを読みましょう!

2)簿記2級のテキストと問題集にとりかかろう!

3級のテキストをざっと読み、基礎知識を身につけたら、早速簿記2級のテキストと問題集にとりかかります。
カテゴリーごとに、テキストを読み、該当の問題集を解き、次のカテゴリーのテキストを読み、該当の問題集を解く。といったように、テキストと問題集を交互にすすめます。インプットとアウトプットを繰り返すことで知識が定着し、実際の試験でどのような問題が出るのかを把握することもできます。

3)過去問題集をひたすら解く

テキストと問題集を一通りやり終えたら、次は過去問題集にとりかかります。テキストを1回しか見ていないので、おそらくこの時点では、まだ過去問題集を解いても分からないことだらけでしょう。ですが、大丈夫です!過去問題集を何度か解くうちに、必ずできるようになります。
「過去問題集よりテキストと問題集を何度も繰り返した方がいいんじゃない?」と思う人もいるかと思います。それも一つの方法ですが、私は早い段階で過去問題集にとりかかることをおすすめします。試験問題の傾向を把握でき、時間配分も考えながら解き方をマスターし、実際の試験をシミュレーションできるからです。
大切なのは、過去問題集を解いた後、必ず間違えた箇所についてテキストを見返して復習すること。これを欠かさず行えば、着実にレベルアップしていきます。

4)苦手分野を集中的に補う

過去問題集を何度か繰り返し解くことで、自分の苦手な分野が見えてきます。あとはその苦手分野を集中的に勉強して補いましょう。苦手分野を一つでもなくして本番に臨むことで、自信をもって望めます。

AIの時代にも、簿記は必要とされる資格です

「今ある仕事の多くがAIに置き換えられる。そんな時代がやってくるだろう。」
そう言われる昨今。将来に不安を抱えている方はたくさんいらっしゃると思います。ですが、本当にそうなのでしょうか。
どんなにAIが発展しても、専門知識を有する人間の価値は下がらないのではないでしょうか。向上心や勉強する意欲のある人は、どんな時代になっても必要とされると思います。
経理の仕事は、AIの発展と共に減少する仕事の一つとして例に挙げられますが、専門家によってその見解は異なるようです。
「すべての人がキャッシュレスになり、自動処理しやすいインフラになったとしても、なかなか人手いらずにはならない。そして経理の仕事に必須である簿記は、就職に役立つ」SONOKO代表取締役社長の出口知史氏は現代ビジネスの記事の中で、このように言っています。
将来を不安に思うだけでなく、今できることを積み重ねていきたいものですね。簿記に興味のある方は、ぜひチャレンジしてみてください。

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