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母子家庭で生活保護を受けるには、受給のために知っておきたい条件

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諸事情により母子家庭になったとき、経済的な援助が必要なケースが多いようです。母子家庭になったものの、子どものことや自分の健康問題などで思うように働けないことがあるでしょう。
収入を得られなければ住む場所にも困りますし、子どもにご飯を食べさせることも難しくなります。
どうしても経済的に困ったときは、生活保護の申請を検討してみましょう。生活保護を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
ここでは、生活保護の内容やその目的、生活保護を受けるために必要な条件について紹介していきます。

生活に困った人を救済する、生活保護制度について

母子家庭だけでなく生活に困っている人全てを対象にしているのが、生活保護制度です。制度の目的や内容について詳しくみていきましょう。

生活保護とは

日本国憲法では「すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を有していることを定めています。そこで、生活保護法という法律で、生活の保障と自立の援助を定めています。
生活保護を受ける権利を満たしていれば、年齢や性別、未婚、既婚に関係なく生活保護を受けることができるのです。ちなみに、生活保護で保護される最低限の生活とは以下のものを含みます。

  • 家賃
  • 食費
  • 光熱費
  • 被服費
  • 医療費
  • 介護費
  • 出産費
  • 葬祭費

これらの費用が規定の範囲内で支給されることになります。

児童扶養手当との違い

子どもを育てていると児童扶養手当の支給を受けることができます。母子家庭にとってどちらもありがたい制度ですが、両者には違いがあります。
児童扶養手当は児童扶養手当保護法によって制定されていて、母子(父子)家庭の安定と自立を援助し、児童福祉の増進を目的としています。そのため、生活保護とは受給条件にも違いがあります。

生活保護を受けるために知っておきたい5つの条件

生活保護を受けるためには条件を満たす必要があります。条件を満たさなければ保護の受給を申請しても却下されてしまうでしょう。ここでは、生活保護を受けるための条件について押さえておきましょう。

資産+総収入が最低生活費を下回る

市町村ごとに最低生活費が定められているので、それを総収入と資産の合計が下回った場合、生活保護受給の対象になります。
最低生活費とは以下の8項目から算出されます。

  • 生活扶助(被服費や食費)
  • 教育扶助(義務教育にかかる教材費や給食費)
  • 住宅扶助(家賃、住宅ローンは含まない)
  • 介護扶助(介護保険料や介護医療費)
  • 医療扶助(治療にかかる費用)
  • 生業扶助(就職にかかる費用)
  • 出産扶助(出産にかかる費用)
  • 葬祭扶助(火葬や埋葬にかかる費用)

最低生活費は住んでいる地域や世帯人数、年齢で変わってきます。生活保護受給の対象となるかどうかを調べたいときは、最寄りの福祉事務所に相談してみましょう。

資産がない

資産を持っていれば生活保護を受けることはできませんちなみに、資産とは以下のようなものを指します。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 有価証券

これらの全てを売っても最低限の生活ができない場合、生活保護を受けられる可能性が出てきます。

ただし、生活のために車が欠かせない地域もありますよね。その場合、福祉事務所に相談してみるといいでしょう。

働くことができない

病気などが原因で働くことができない場合、生活保護受給の対象になり得ます。働けないことを証明するために、医師の診断書や障害者手帳を証拠として提出する必要があるでしょう。
自分ではなく子どもに障害がある場合も、受給できる可能性が高くなります。さらには、特別児童扶養手当を受給できる可能性もあるので、役所に相談してみるといいでしょう。
また、働くことができたとしても収入が少なく最低限の生活ができない場合は、受給資格を得られることがあるので、役所に聞いてみましょう。

他の精度を利用しても生活が厳しい

母子家庭には児童扶養手当や児童手当など、さまざまな手当が支給されます。それらを受給しても生活が成り立たないときは、生活保護を受給できるかもしれません。

誰からも援助を受けられないこと

離婚により母子家庭になった場合、前夫から養育費や生活費を受け取ることができます。
しかし、前夫から援助を受けられない、経済的に頼れる親族がいない場合は、生活保護の受給対象になります。

援助が受けられても最低生活費に満たないときは、生活保護を受給できるかもしれません。

生活保護の受給金額を計算する方法と受給するときの注意点

生活保護を受給できることになったら、毎月どれくらいの金額を受給できるかが気になりますよね。受給金額を計算する方法と、受給時の注意点を押さえておきましょう。

生活保護費の計算方法

生活保護費は、「最低生活費-申請者の世帯収入」を計算し、最低生活費に不足している分が支給されます。また、詳しい受給金額を調べるためには以下の項目をチェックしましょう。それを見て、一覧表の計算式に当てはめていきます。

住んでいる地域
住んでいる地域によって受給できる金額が変わってきます。地域は等級で分けられているので、一覧表を見ると確認できると思います。
年齢
住んでいる地域と受給者の年齢(子どもの分も含む)から、計算式を割り出して、生活扶養基準②に当てはめて計算していきましょう。

基準額には①もあるので、両方のやり方で計算してみましょう。基準額が高額になったほうを採用してもらえるからです。

母子家庭には加算額有り

母子家庭の場合、加算額があります。この加算額も住んでいる地域によって変わってくるので、表で確認しておきましょう。また、表に記載されている加算額以外でも、さらに加算を受けることができます。

子どもがいる場合の加算
中学卒業前の子どもがいる場合は1家庭につき15,000円、3歳未満の子どもがいる場合は子ども1人につき15,000円を加算。
障害者への加算
また、自分や子どもに障害がある場合も加算が受けられます。加算額は住んでいる地域と障害の度合いによって変わってきます。
妊婦への加算
住んでいる場所と妊娠週数で加算額が決まります。また、出産時には出産扶助が別途受けられます。

加算額をプラスすると、思っていた以上に支給額が多くなるかもしれません。

生活保護を受けるときの注意点

生活保護を受けることになったら、いくつかの注意点があるので覚えておきましょう。

児童扶養手当と同時に受給する場合
児童扶養手当も母子家庭が受給できる制度の一つです。生活保護と同時受給も可能ですが、一つ注意点があります。
それは、児童扶養手当の分が収入とみなされてしまうことです。生活保護受給金額分から、児童扶養手当の分が差し引かれることになります。
両方の制度を利用し手厚い手当が受けられると期待するのは止めておきましょう。
所得があがったとき
就労できた転職したなどの理由で、所得が上がった場合、生活保護が減額されるか打ち切りになることがあります。
本来は子どもが18歳以上になるまで受け取れる児童扶養手当も、所得があがった場合に18歳未満でも打ち切られることがあります。
再婚した
収入がある相手と再婚した場合、世帯収入がアップすることになるので、生活保護が打ち切り、減額になることがあります。
再婚相手から金銭的援助を受けているのに、それを隠していると不正受給とみなされるかもしれません。

他にも生活保護が減額、受給できなくなるケースが出てくるかもしれません。状況が変わったときは、早めに役所などに確認しておくと安心です。

本来は受給できる条件を満たしていないのに、生活保護を受給室付けた場合、不正受給とみなされてしまいますよ。

生活に困ったときは、生活保護受給で乗り切ろう

シングルマザーになってしまったら、精神的にも肉体的にも経済的にも苦しくなるケースが多くみられます。
子どもが小さいうちはバリバリ働くのも難しいですし、自分や子どもに病気や障害があっても、働けないことがあります。
収入の少ない母子家庭を救済してくれるのが生活保護です。生活保護を受給するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
そこで、制度の概要や条件について押さえておくことが大切です。また、児童扶養手当も利用できるので、まずは役所に相談してみるといいでしょう。

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