採用試験の一つである、エントリーシートは書き方一つで合否が決まる、重要な書類です。書類審査ですから、ここを通らないとその後にある筆記試験や面接試験には進めません。就活における最初の難関といえます。
重要な書類だからこそ、書き方が分からないという人も多いでしょう。特に、志望動機や自己PR等の自分の意見を書かなくてはならない項目は、難しいイメージがあります。
苦手な人の多いエントリーシートですが、書き方の基本や文章の作り方を知っていれば、スムーズにかけるようになります。この知識を得た上で文章を作る練習をすれば、より良い物を作れるようになるでしょう。
エントリーシートの基本的な書き方と、書きにくい箇所を書く時のコツを解説しますので、参考にして下さい。
Contents
まずはエントリーシートを書く時の基本を覚えよう
エントリーシートに書く内容は、企業ごとに変えていく必要があります。エントリーシートの書き方が分かりにくいのは、その為です。しかし、そんなエントリーシートにも書き方の基本があります。まずはそれを知っておきましょう。
自己分析と企業研究で内容の出来が決まる
内容の充実したエントリーシートを作るには、2つの分析をしっかりやっておく必要があります。
それは、
- 自己分析
- 企業研究
の2つです。
自己分析をしっかりやっておくと、自己PRや志望動機で説得力のあるアピールができるようになります。
自己分析をしっかりやっておくと、自分の長所をより深く理解する事ができます。そこから、企業においてその長所が発揮される場面も具体的に分かるようになるのです。
長所の発揮される部分が具体的に分かれば、それを基に自己PRや志望動機を組み立てていけます。難しいといわれる個所が、簡単にかけるようになるのです。また、自分を深く理解した上でのアピールは、プラス評価をもらいやすくなります。
自己分析の結果を正確に活かすには、企業研究によって『応募する企業が何を求めているのか』を正しく理解する必要があります。どんなに自己分析をし、素晴らしい内容を書いても、その内容が企業にそぐわなければ意味がありません。
企業研究から企業の求めているものをしり、それにどれだけ自分が当てはまっているかをアピールする。これがエントリーシートを記入する時の基本となるのです。
丁寧に、だけど簡潔に
エントリーシートの文章は、簡潔かつ丁寧に書くのが基本ルールとなります。
- 文字は読みやすい大きさで、丁寧に書く
- パソコンで作成する場合は、フォントや数字のサイズは統一する
- ダラダラと長い文章を書かない
等、簡潔で読みやすい文字や文章を心がけて下さい。
まとまりが良く、読みやすい文字や文章は慣れないと作りにくいものです。何度も書く事で身に付く事ですから、練習をしたり、下書きを作ったりしておきましょう。
また、誤字脱字や文法間違いは確実にマイナスになるポイントです。これらの分かりやすい間違いも起こさないように気を付けて下さい。
結論を最初に書き、エピソードは具体的に
ダラダラとした文章を書かないようにする為には、文章の構成から気を付ける必要があります。
エントリーシートに書く文章は、以下の構成で作成するようにしましょう。
- 結論
- 結論に結び付く、具体的なエピソード
- 結論とアピール
結論を先に簡潔に書き、それを説明する理由として具体的なエピソードを書きます。最後に、結論とそれによるアピールをつなげましょう。
この時、アピールポイントの理由となるエピソードは、出来るだけ具体的に書くようにして下さい。
具体的に書くコツとしては、
- いつ
- どこで
- 誰が(何が)
- 何をした
という軸で文章を考え、整理する事です。
ただ『○○をしました』だけでは、説得力に欠ける文章となってしまいます。
簡潔に書こうとすると、具体的な文章を作るのは難しいかもしれませんが、慣れてくればかけるようになります。頑張って簡潔で具体的な文章を書けるようにしましょう。
エントリーシートの中でも書きにくい箇所を書く時のコツ
エントリーシートの中でも、
- 志望動機
- 自己PR
- 自分が頑張った事に関連する項目
は書きにくいとされる項目です。
これらの項目は書く時のコツがあり、それを押さえて書けば難しさを軽減できます。書き方の基本と一緒に、書き方のコツも掴んでおきましょう。
志望動機は3つの塊で説明する
志望動機を考える場合、簡潔に書く為の文章の構成を応用して作成します。
- 業界や企業を志望したきっかけ(簡潔な結論)
- 業界や企業を志望した理由(具体的なエピソード)
- 自分が企業に就職できた際、どの様に活躍したいか(簡潔な結論とアピール)
この様に、文章を3つの塊で構成して記入すると、書きやすくなります。
この時、気を付けて欲しいのがありきたりな内容を書くとむしろマイナスポイントになってしまうという所です。
- どうしてその企業に応募したのか
- なぜその企業じゃなければいけないのか
をちゃんと説明できるような内容を考えるようにしましょう。
その為にも、自己分析や企業研究はしっかりと行っておく必要があるのです。
自己PRは企業ごとに内容を変えて
志望動機や自己PRは、同じ内容や使い回し出来そうな内容だと、マイナス評価をされる可能性が高くなります。内容は企業ごとに変えて作成しましょう。
応募する企業の
- 社風
- 掲げる理念
- 社長等の考え方
等をしっかり研究し、それに合わせた内容の自己PRを作成して下さい。
エントリーシートは主に『応募者がどれだけ企業の求める人材にマッチしているか』をチェックする為の書類です。どんなに良い内容でも、企業が求める内容でなければ、落とされます。
企業研究をしっかり行い、自分がどれだけ企業が求めている人材に近いかをアピールできるようになっておきましょう。
頑張った事等は『そこから何を得たか』が大切
エントリーシートの項目の中には、
- リーダーシップを発揮した出来事
- 学生時代頑張った事
等を記入する項目があります。
これらの項目では内容によって細かい部分は変わりますが『学生時代、積極的に頑張った事と、そこから何を得たか』を聞いています。
- リーダーシップを発揮した出来事 → チームをまとめる為、自分が頑張った事
- 学生時代頑張った事 → 目標を達成する為、積極的に動いた事
この様に、どの内容も『自分からどう動いたのか』という事を聞いているのです。
これらの項目を書く時、ただ頑張った事やチームの為に動いた事を書くだけでは評価されません。
例えば、『学生時代頑張った事』について各項目があるとします。
この項目の内容で
- 学生時代は、遅刻をしないよう努力をしました
- 遅刻をしないよう、普段からスケジュール管理を徹底し、それに従って行動する習慣を身に付けました
と記入した場合、後者の方が良い評価をもらえます。
ただ頑張った事をアピールするのではなく、
- 具体的な努力の内容
- 努力によって身に付いた事
をアピールするようにしましょう。
また、これらの評価をするのは企業で働いている採用担当者、つまりは社会人です。社会人から見てメリットにならない部分をアピールしても評価されません。
アピールポイントやその内容は、社会人から見て魅力のあるものを選ぶようにしましょう。
エントリーシートの書き方にはコツがいる。コツをしっかり押さえよう
エントリーシートの書き方にはそれぞれコツがあります。基本の書き方とコツを押さえられるようになれば、難しいとされる項目も、スラスラと書けるようになれます。基本とそれを活かしたコツをしっかり押さえておきましょう。