よくニュース等で「日本人は働きすぎだ」といわれるのを聞いたことがあるかと思います。実際に働いていて、自分は働きすぎなのではないか、と疑問に感じる方もいらっしゃるでしょう。
場合によっては、忙しすぎて自分が働きすぎている事に気が付いていない時もあります。こうした時に無理を続けていると、後で心身に大きなダメージを負ってしまう事も多いです。
働きすぎによって体や心がダメージを負っていると、特定のサインを出すようになります。このサインを読み取れるようになれば、働きすぎのダメージから自分を守る事ができるようになるのです。
今回は、働きすぎによる体や心の変化と、体や心を働きすぎのダメージから守る方法を解説していきます。
Contents
働きすぎは体に毒。体と心からのサインを知ろう
働きすぎは、体と心にダメージを与えます。しかし、仕事に集中していたり、忙しすぎて自分の事を気にしていられない状況だったりと、働きすぎによるダメージに気が付けない時はたくさんあります。
その様な場合、体や心がダメージを負っている事を伝えるサインが出ている事があります。代表的なサインをまとめたので、自分が同じような状況になっていないか確認してみましょう。
仕事をしていないと不安
- とにかく仕事をしていないと不安になる
- 休憩中もつい仕事をしてしまう
- する必要が無いのに、新しい仕事を見つけて取り組んでしまう
この様に、常に仕事をしている状態じゃないと不安に感じてしまう時があります。
これは、働きすぎによって心と体のスイッチが上手く機能していない為に起こる現象です。常に心と体が働いている状態になってしまい、休む時や仕事以外の事をしなくてはいけない時も、仕事をしている時と同じ状態になってしまっているのです。
仕事を効率的に進めるには、休憩をしっかりとり、仕事をしている時としていない時の切り替えを作る事も大切です。仕事をしていないと不安な時は、仕事をしている時とそうでない時の切り替えを意識しましょう。
仕事が無い時も、仕事の事が頭から離れない
- 休日や仕事帰りの時も、仕事の事を考えている
- 仕事の事を忘れたいのに、自然と仕事のことを考えてしまう
この様に、思考が常に仕事の事を意識してしまうのも、働きすぎた時に出て来るサインです。
これも、働きすぎで心と体の切り替えが上手くいかなくなる事による症状です。常に頭の中が仕事で支配されているような状態になっているのです。
これは、
- 休日も仕事のアイデア等を考えている
- 仕事に関連する情報を常に集めている
といった、一見すると良い行動をしている時も当てはまる場合があります。
常に仕事の事や、仕事に関連した事ばかりに注目していると、休まなくてはいけない時も仕事をしているような状態になります。
人の心と体は常に仕事をし続けられるようにはできていません。仕事だけでなく、仕事に全く関係のない事にも目を向けておくようにしておかないと、ある日突然限界を迎えてしまう、という事もあるのです。
自分の体や見た目に無頓着になった
他のサインとは違い、自分では気が付きにくいのが、このサインです。仕事に忙しくなると、どうしてもその他の事がおろそかになってしまいます。
その中でも、
- 身だしなみ
- 食事
- 睡眠
といった、自分の見た目や健康に直結する内容に関しておろそかになった時は、注意が必要です。
- 髪や肌が明らかに汚れている、荒れている
- 洋服に目立つ汚れやほつれ等がある
- 毎日同じものばかり食べている
- カフェインやアルコール等を過剰摂取している
- 睡眠を取っていない、又は睡眠時間がバラバラ
この様な場合、働きすぎによって心や体に何らかの異常が発生している可能性が高くなります。
身だしなみや不健康さを他の人に指摘された時は、
- できるだけ早くまとまった休みを取る
- 医師の診察を受け、異常が無いか確認してもらう
といった対策を取りましょう。
働きすぎたと感じたら、試してほしい対処法
働きすぎたと感じた時や、働きすぎのサインに心当たりがある場合、状況に応じて対処しなくてはなりません。状況に合わせた対処法を紹介しますので、自分の状況に近いものがあれば、ぜひ試してみて下さい。
仕事の効率を高める
- どれだけこなしても仕事が終わらない
- 一人で担当する仕事量が多すぎる
- 周りの人に比べて、自分の仕事スピードが遅いと感じる
この様な場合は、仕事の効率が悪い為に、働きすぎの状態を作り出している可能性が高いです。
- 仕事の量が多い場合
- 仕事量が処理能力に見合っていない場合
は、仕事の効率を高める工夫をすると、働く時間や作業量を軽減できます。
仕事の効率化、と聞くと少し難しいようにも思えますが、
- やらなくてはいけない仕事を書き出し、優先順位をつける
- 同じような作業の仕事はまとめて片付ける
- 仕事の手順を振り返り、無駄がないか確認する
といった作業をこなすだけでも、かなり仕事の無駄を省く事ができます。
仕事量に追い付けなくて働きすぎの状態になっている時は、自分の仕事を振り返り、改善点を探してみましょう。
仕事と給与が見合っているか振り返る
働きすぎを感じる時、仕事の内容と給与や待遇等が釣り合っていない場合が多いです。
- 残業代が支払われていない
- 体や心の負担が大きい仕事なのに、給与が低い
- 待遇が悪いので仕事がしにくい
この様に、実際の仕事内容ともらえる報酬が釣り合っていないと、釣り合っている場合に比べて、モチベーションがかなり低い状態で仕事をする事になります。
モチベーションが低い状態で仕事をしていると、モチベーションが高い状態に比べて疲労を感じやすくなり、心と体が働きすぎている、と感じるようになるのです。
この様な場合、
- 正当な賃金をもらえるよう会社と交渉する
- 別の会社に転職する
等、正当な報酬や待遇がもらえるような活動をする必要があります。
これに当てはまる場合、状況によって行う対処策も違いますので、まずは自分の仕事とその報酬や待遇を振り返る事から始めてみて下さい。
時には勇気が必要な場合も
働きすぎていると感じている時には、思い切って仕事から自分を逃がしてあげるのも有効な手段です。
- いつもしている残業をしない
- まとまった休みを取ってみる
等、あえて仕事をしない選択をしてみましょう。
これは、働きすぎた心と体にとっては、かなり勇気のいる決断だと思います。しかし、ここで自分をしっかり休ませてあげないと、後々大変な事になってしまう場合もあるのです。
仕事のし過ぎで心や体を壊してしまい、働けない状態になってしまえば、仕事に穴をあける事になります。結果的に、周りの人に迷惑をかけてしまうのです。
これを避ける為にも働きすぎのサインを感じた時は、とりあえず休む、仕事から離れるといった選択をしてみましょう。
働きすぎは心と体に悪影響。程々を心がけよう
働きすぎは心と体に良くない影響を与えます。働きすぎによって負ったダメージを放っておく事は、結果的に周りに迷惑をかける事にもなるのです。仕事は程々を心がけ、つらい時は休む習慣を身につけましょう。