子どもを預ける保育園選びは重要です。保育園に通う年齢は、今後の成長に大きな影響を与えるからです。また、安心して仕事をするためにも、保育園選びは慎重に行いたいものです。
しかし、子どもを預けなければ仕事に行けないママにとって、そんな悠長なことを言っていられない、というお母さんもいるでしょう。子どもが通える保育園があるだけマシ、といったケースもあります。
それでも、大切な子どもを長い時間預けるのですから、しっかりチェックして、どういった保育園なのかを把握するのは親の重要な役割です。
保育園を見学する際のチェックポイントについて、お伝えしましょう。
保護者として知っておきたい見学をするメリットと注意点
実際の雰囲気や先生たちの様子など、パンフレットやインターネットの情報だけでは、分からないことも多いものです。一方的な情報からは、勘違いをしてしまうことも。後悔しないためにも見学は大切です。スムーズに見学をするための注意点についてもお伝えします。
実際のところを肌で感じ取れる
ネットで得られる情報は限られています。お母さんが実際に保育園に行くことで、より多くの、正確な情報を得ることができるでしょう。雰囲気などを肌で感じることは大切なことです。
見学に行くと、園長や先生たちの生の声を聞くことができます。その言葉や話し方から、熱心さや子育ての方針が見えてくるでしょう。その考え方に共感できるかどうか、を把握することができます。
また、園内の雰囲気が分かるのもメリット。その場にいる子どもたちの顔を見れば、楽しんでいるかどうかが分かります。先生の子どもに対する目線や姿勢もチェックできるでしょう。
遅くとも秋までには決めたい。見学の時期は早めに
自治体によって違いはありますが、多くの保育園の一斉入所申込みは、10~12月頃です。このときまでに、必要書類をそろえ、提出をします。気になる保育園の見学は、遅くとも10月までには終えておきたいものです。
締め切り間近になると、見学希望者の数も増えます。見学希望者が少人数の時期に行った方が、個別対応をしてくれる場合もあります。話をしっかり聞き、柔軟な対応を望むのであれば、まだ見学希望者が少ない早めの時期に見学をするといいでしょう。
早めに保育園を見学しておくことで、後で気になる保育園のイベントなどに参加することも可能です。
保育園に迷惑をかけるのはNG。見学をする際の注意点
保育園の先生たちが忙しいと、見学にいってもていねいな対応は期待できないでしょう。保育園にも迷惑をかけてしまいます。見学をする際の注意点についてお伝えします。
- 見学の予約をする
- 見学はいつでも、誰でもできる、というわけではありません。募集をしていない保育園もありますし、見学日を決めている保育園もあります。
定員数を受け入れ時期を確認するとともに、見学ができるタイミングをチェックしておきましょう。予約方法などをサイトなどで確認し、予約をしましょう。
- 避けた方がいいタイミング
- 保育園側にしてみれば、見学を避けてほしい時期というものもあります。それが4~5月です。この時期は新年度が始まったばかりで、園内環境も変化に順応しきれていない時期。
子どもたちも落ち着かない時期で、母親と一緒に見学に来ている子どもを見ると、寂しくなってしまうという子どももいます。また、運動会や卒園式などの大きなイベントの前、年末年始の前後なども遠慮した方がいいでしょう。
- 事前準備
- 見学に入ったら、見学する保育園の資料をよく読み、疑問点や聞きたいことなどをまとめておきましょう。見学では必要な持ち物などについては、保育園側から案内がありますのでチェックしておきます。おもちゃなどは持ち込めない場合もあるので注意しましょう。
- 服装はきちんと
- 見学だけだから、という軽い気持ちで行くのはよくありません。中には面接を兼ねているケースもあります。ていねいな受け答えはもちろん、服装もラフすぎないきちんとした格好で行くことをおすすめします。
- 写真撮影について
- 設備や園内の様子などを写真におさめておきたい気持ちは分かりますが、SNSなどで拡散されるのは、保護者にとって気分のいいものではありません。写真を撮りたい場合は、必ず先生に確認をすること。その際には、園児が写らないように配慮しましょう。
短時間でもしっかりチェック。保育園の見学ポイント
保育園の見学は、そう何度も行けるものではありません。時間も限られていることも多いもの。短時間で比較検討するための材料を集めるには、以下の点をチェックしましょう。
リラックスしている?子どもたちや先生の雰囲気
子どもたちが楽しく過ごしているかどうかは重要です。リラックスし、楽しいと感じていれば、自然と表情に現れるものです。先生の様子もチェックしましょう。
保育園から自宅までの距離はOK?保育園の立地
共働きだと、夫婦のどちらかが送り迎えをしなければなりません。自宅から通いやすいことが大事です。
- 通園時間はどれくらいか
- 交通手段は?自転車でも可能か?
- 電車を利用する場合、通勤時間帯にぶつからないか
などといった点も確認しておくといいでしょう。
安全で衛生的?施設や設備
子どもたちが安全に、楽しく遊べるよう配慮された遊具や設備があるか、また衛生面は大丈夫か、といった点は重要です。
延長保育はあるか?保育時間について
フルタイムで働くママは、急な残業などで時間通りに迎えに行けないことも。その際に延長保育をしてもらえないと困ったことになります。土日祝の保育についても確認しておきましょう。
最初の1週間は午前中だけ、というケースもあります。慣らし保育についてもチェックしておきましょう。
「食育」に力を入れている?給食内容について
給食はどこで誰が作っているか、栄養にはどれくらい配慮しているか、など食事内容も確認しましょう。近年では「食育」に力を入れている保育園もあり、園内で野菜や果物などを育てているケースもあります。
保育内容や設備によって変わる費用
保育料も切実な問題でしょう。しかし、保育園によって英語のクラスがあったり、食事に配慮していたり、保育内容によって保育費用は変わります。
年間イベントなどのスケジュール
運動会や保護者会など、イベントは開催されることもあります。場合によっては会社を休まなければならないことも。年間スケジュールを確認しておくことは大切です。
何を用意しなければならないか、持ち物をチェック
保育園によって親が用意しなければならないものは異なります。お昼寝用のシーツやお布団など、指定サイズで用意しなければならないものがあることも。どこまで保育園が用意してくれて、自分たちで用意しなければならないのかを確認しましょう。また、
- オムツ
- 着替え
- 指定の服装やNGの服装
などについても聞いておきましょう。
保育園からの呼び出しや休みの条件
体調不良や病気などの基準や対応についても確認しておきましょう。
- 登園がNGの基準
- 保育園で体調不良になったとき呼び出しの基準
- 感染症などの対応
- 医療機関への対応
- 薬など服用における対応
などといったことを事前に知っていないと、ママやパパの仕事にも影響するので、確認しておくことが大切です。
インターネットだけでは分からない内容を見学会でチェック
いいと思っていた保育園に通えることになっても、考えていたほど対応をしてくれない、会社を休まなければならないことが多い、などといったことが多いと、ストレスを抱えることになります。
詳しい内容は、入園が決まってからでないと分からないことも多いもの。事前に知るには、見学会で確認することです。
子どもが楽しく過ごせることもちろん、保護者もできるだけ無理をせずに預けることができる保育園に通わせるためにも、保育園見学はていねいに、しっかり行いましょう。