ビジネスはコミュニケーション能力が大事。ですが、コミュニケーション能力はどうやって向上させることができるのでしょうか。
この記事ではコミュニケーション能力を向上させるためのコツを話す力、聞く力と分けて4つずつ紹介していきます。また、会話を長続きさせるコツも補足としてご紹介しています。
話術の高さこそがコミュニケーション能力と思われがちですが、聞く力も大切です。話す力ばかり伸ばしてしまうと、自分の話しかしない人という印象になってしまうでしょう。そうならないように、聞く力も養っていきます。
「話が苦手で、会話のキャッチボールが続かない」と思っている方や、「もっと話上手(聞き上手)になりたい」という方にも参考にしていただけます。
Contents
会話する前に意識すること。マナーや身だしなみも大切
コミュニケーションそのものの意味は情報や伝言を文字や言葉、しぐさで伝えること。それを向上させるということは、人づきあいを円滑にさせる能力を上げるということです。
初対面の人と会話する場合は、あなたの第一印象で会話の流れが変わってしまう場合もあるので、見た目やしぐさ、挨拶にも注意を図りましょう。
たとえば「よろしくお願いします」「おはようございます」などを先に言ってからおじぎを始めると、仕事ができる人という印象を持たせられることでしょう。
話し続けず間を置いてく「話す力」の養い方
ではさっそく、コミュニケーションの要「話す力」をみていきましょう。自分のことばかり連続で話をしてしまうのは相手の話を聞かない人と印象を与えるので、ほどほどに間(20秒くらい)を置きましょう。沈黙は怖くありませんよ。
結論から話して、場合によっては相手に合わせる
「○○が□□で、△△だったけど、やっぱり××で」というような、結論が見えない話し方はビジネスシーンでは嫌われます。結論をはじめに伝え、そのあとに理由と具体例、再び結論を言うとスマートに聞こえます。
そして同時に、いつどこでなにがどうなった、などの5W1Hを話す内容に当てはめて意識することで、話を展開していきましょう。
しかし、話す相手に理由や具体例を伝えてもよくわからないと言われてしまう可能性も十分にあり得ます。なので相手に合わせる力も養わなければいけません。
また、「コンティンジェンシープラン(緊急時の対応計画)」など専門用語を使われてすぐに理解できる人は多くいないので、説明が面倒と感じても噛み砕いて伝えていきましょう。自分だけが理解している言葉よりも、誰にでも分かりやすく伝わる言葉が一番です。
雑談する際は相手に合った話題を振る
ビジネスの話題から離れ雑談をする場合は、相手に合った話題を振りましょう。その道に精通する人にしか分からないようなディープな話題ではなく、老若男女誰にでも言える話題を選択します。話し始めに困ったら、
- テ:テレビ番組
- キ:気候(天気)
- ド:道楽(趣味や嗜好)
- ニ:最近のニュース
- セ:生活(家庭環境など)
- イ:田舎(出身地や地元)
- リ:旅行(行くならどこがいいか、またはどこへ行ったことがあるか)
- ス:スターなど有名人の話題
- ベ:勉強(または学生時代)
- シ:仕事
から話題を選んでみます。この頭文字をとった「適度に整理すべし」を覚えておくと、とっさの会話に活躍します。他にも、服装など身につけているものから話題を振ってみても良いでしょう。
「適度に整理すべし」の話題から言葉のラリーを続けるには、連想力が必要です。たとえば相手に「習い事って何かしていましたか?」と話題を振り、「水泳でしたね」と返ってきたとします。その時、
- いつ習ったのか
- どんな競技をしたのか
- 何m泳げたのか
などといった5W1Hに沿った疑問を選びとって再び質問していくのがコツです。「実は私泳げないんですよ」と自分の話をすぐ始めたり、全てを聞き出そうとは考えず、自然な会話を楽しんでみてくださいね。
相手のトーン(口調や表情)に合わせる
相手が落ち着いた雰囲気であれば、落ち着いたトーンで話を。相手が緊張しているのであれば笑いを交えて和ませる。といったように、会話する相手の雰囲気や声に合わせて会話をしていくのも大切です。
相手がゆったりとしゃべるのであればこちらもゆっくりと。声のトーンを合わせることは、親密度をさらにあげさせるテクニックです。
身ぶり手ぶりのノンバーバルコミュニケーションを使う
話すときの手はどこにあるでしょうか。立っているなら資料を持ってふさがれていたり、座っているなら机の上などに置かれているだけになっていませんか?
話すときに手が自由になっているなら、身ぶりや手ぶり、表情など言語を持たないノンバーバルコミュニケーションを交えて、相手に良い印象を与えていきましょう。
何もせずじっとしているよりも、手や体を動かして生き生きと話しをしている方がより印象に残ります。
黙っているだけで終わらせない「聞く力」の養い方
話しをするするだけがコミュニケーションではありません。聞く力も話す力と同様に大切な能力です。
聞くのは7割話すのは3割というイメージで
相手の価値観を知るためには、相手の話しを聞くことが大切です。相手を良く知りたいのであれば、聞き手にまわりましょう。
ですが、聞いているだけで話を一切しないということではありません。「ちゃんと聞いているのか」と相手の受ける印象が悪くなってしまうので、会話の3割くらいの頻度で自分の話をしてみます。
7対3の割合であれば相手は気分が良くなり、もっと奥まった話をしてくれるかもしれません。
相手の話に興味を持つようにする
ずっと相手の話を聞いていると、「それは違うでしょ」と言いたくなってしまう場面もあるかもしれませんが、話を途中で割り込むことはせず、しっかりと最後まで聞いてあげます。
自分に全く興味のないことであっても、質問をしたりして話を広げていってみましょう。相手の価値観も垣間見えたり、新しい視点を得たりできるかもしれませんよ。
相づちをほどよく打って傾聴する
「なるほど」や「へー」「はいはい」など、相づちもしっかりと取り入れていきましょう。もちろんうなずく動作もしっかりとすることで、相手は話を積極的に聞いてくれていると感じます。
このときなんでもかんでも適当に相づちを打っていたりすると、話を聞いていないと判断されかません。驚いたり悲しんだりなど、感情を出すことも大切で、会話を盛り上げる重要なものとなります。
バックトラッキングを意識してみる
バックトラッキングとは、相手が話した言葉をオウム返しのように返すやり方ですが、それだけでは真面目に聞いているのか疑問に思ってしまいます。
たとえば、「プレゼンが大変だった」「そうか、大変だったね」といった感情を繰り返す。「○○は××だね」「そうですね。××ですね」というように事実を繰り返していきます。ほかにも相手の言ったことを要約することも含まれます。
バックトラッキングを使えば相手がこちらに対して信頼感を持ってくれるだけでなく、話を促す聞き方でもあるので、ビジネスでぜひ取り入れたい技能です。
マナーも守りつつ、コミュニケーション能力を向上させよう
ここまでコミュニケーションを向上させるための話し方や聞き方のポイントをご紹介してきましたが、参考になりましたか?
話すことが苦手でも、聞き上手としてまわることで、コミュニケーションを円滑にさせることができると思います。一日でできることではないので、自分のできるところからはじめていきましょうね。