子育てをしていれば、誰でも通る道。それが「魔の2歳児」です。
仕事をしながらの子育てはただでさえ大変なのに、魔の2歳児期間がやってくると本当にへとへと。身も心も疲れます。
だからこそ、魔の2歳にはどのような特徴があるのか、どうやって対処すればいいのかということを、2歳になる前に知っておくことが大事なのです。
子供も親もストレスをためないように、うまく「イヤイヤ」を受け止める方法をご紹介します。
これも成長の過程。いつか笑い話になる日が来るので、出来るだけ楽しく過ごしていきましょう。
魔の2歳児とは?この年齢の子供の特徴
魔の2歳児とは、いいたいこと、やりたいことと自分の能力とのギャップに苦しんでいる子供の状態だと思えばいいでしょう。
大事な成長の過程で、第一次反抗期とも呼ばれます。
早い子は1歳半くらいから始まります。
何でもイヤイヤという
面白いくらいに、何でも「イヤイヤ」といいます。
- ご飯を食べるのもイヤ
- 着替えをするのもイヤ
- 時には保育園に行くのもイヤ
- 自転車の前に乗せられるのもイヤ
子供としてはあれこれと欲求が出てくるので、これまでのように親が言ったことに素直に従わなくなってくるのです。
うちの長女は、保育園の帰りに自転車に乗せられるのをいやがりました。
2歳ともなると小走りも出来るくらい運動能力が発達してきているので、歩きたかったのでしょう。
でも荷物は多いし、家まで少し距離があるので、歩いていたらいつ家に帰り着けるかわかりません。
毎日15分ほど保育園の門の前で「自転車乗ろうよ」説得しました。無理やり乗せると暴れて危ないので、納得するまでじっくり話していましたね。
そんな時期が1ヶ月くらい続きました。
何でも自分でやりたがる
欲求とともに自我が芽生えて、何でも自分でやろうとするのもこの時期の特徴です。
着替えとか食事だとか、自分でまだ上手にはできないのですが、やってみたくてしょうがない。
朝は忙しいので親が手を出して着替えをさせようとしますが、断固拒否!
「自分でやる〜」といって逃げていきます。
かんしゃくを起こす、泣き叫ぶ
やってみたい気持ちはあって、何にでも挑戦するポジティブな時期なのですが、やってみたいのと出来るのは違います。
たいていのことはまだうまくできなくて、思い通りにならないんです。
友達とのおもちゃの取り合いなんかもよく見られます。まだ「譲る」ということができないので、「このおもちゃで遊びたいのに貸してくれない!」とだだをこねたりします。
でもこれらは人生で初めて「思い通りにならない」ということにぶつかって葛藤しているのですから、悪いことではないのですよ。
このイライラ、いつまで続くの?
毎日毎日、本当にウンザリしてしまうと思うんです。忙しいのにいうことは聞かないし、家の中はひっちゃかめっちゃかになるし。
いつになったらおとなしくなるんだろう?と遠い目になってしまいますが、これは個人差があってなんともいえません。
3歳くらいになって落ち着く子もいれば、4歳くらいまでイヤイヤをしている子もいます。
個人差ですから、親としては上手につき合って乗り越えていくしかないのです。
魔の2歳児期間をイライラせずに乗り越えるコツ
魔の2歳児の時期をどうやったら乗り越えられるか。方法は色々あるので、その子の性格に合っている方法を探してみてください。
ぎゅっと抱きしめる
かんしゃくを起こしてしまっている時に怒ったり声を荒げたりするのは逆効果です。
気持ちを落ち着けさせるには、まずぎゅっと抱きしめます。話をするのは落ち着いてから。
大丈夫といって抱きしめて上げると段々落ち着いてきますよ。
まずはママが深呼吸して気持ちを落ち着け、それから抱きしめてあげてくださいね。
しっかり話を聞く
お休みの日など時間があるときは、子供が何をしたいのか、何故イヤイヤと言っているのか、じっくりと時間の許す限り聞いてあげてください。
子供が自分の気持ちを受け止めてもらったと思えば段々落ち着いてきます。
「何がイヤなの!」と怒るのではなく、何がしたいのか話してみてと質問してみてください。
もちろんまだまだ言葉が未熟で、自分のいいたいことを伝えきれないと思います。
気持ちを汲み取ってあげる
もしも子供の様子を見て、こうしたいのかな?ということがわかったら、「○○したかったんだね」と子供の気持ちを代弁してみてください。
やりたいけどできないんだ、ということをママがわかってくれたと思えば、子供はとても満足します。
いったん受け入れる
朝から何でもイヤだと言われると、正直こちらも気持ちが萎えてきますが、そんなイヤイヤを受け入れるというのもひとつの方法です。
そうか、お風呂で遊べるのかとわかれば、あっさり「入る!」となるかもしれません。
ご飯も歯磨きもお出かけも何でもイヤだと言うときは、「そっか」といったん受け入れてみてください。
きちんと理由を説明する
イヤだと言ってかんしゃくを起こす時、時にはじっくりと待っていることができない場合もありますよね。
例えば旅行などは電車の時間もあるし、どうしてもこの時間に家を出ないと間に合わない、ということもあると思います。
そんな時は余裕を持って支度をするとともに、「今日は急いでお家を出ないと○○くんが好きな電車に乗れないんだよ」と理由をきちんと説明してあげてください。
きちんと目を見ながら話すと、子供は意外とわかってくれるものですよ。
毎日のことでも、ダメなことはダメだときちんと理由から話すことです。そうすることで親子の信頼関係を作っていくと、段々と聞き分けの良い子になっていきます。
気をそらす
泣き叫んで気持ちがあらぶってしまっている時には、別のことをして注意をそらすという方法もあります。
歯磨きイヤ!となってしまっていたら、「じゃあ、絵本を1つ読んだら歯を磨こうか」と別の提案をして気をそらします。
絵本を読んでいる間に気持ちが落ち着いてくれば、歯磨きをいやがったことも忘れてすんなり言うことを聞いてくれることもありますよ。
違うことを間に1つ挟むことで気持ちが落ち着く場合があるということを覚えておくと良いでしょう。
できるまでやらせる
自分でやる!と、まだできないのに靴下をはこうとしたり。見ていてイライラしてしまうと思うのですが、時間があれば出来るまで好きにさせてみてください。
子供が助けを求めてくるまで、気が済むまで自分でやらせてみます。
やらせてみた結果、本当にできるようになるかもしれないです。そうしたら思いっきり褒めてあげてくださいね。
じっと待つ
泣き叫んでいるときは、じっと黙って待つというのも大事です。
というのも、泣き叫んでいるときは感情が昂っていて、何を言っても聞こえないからです。
人のいる場ではちょっと難しいかもしれないのですが、そんな時は人の少ない場所に移動して、気持ちが落ち着くまでじっと待ってみてください。
時には放っておく
どうにも言うことを聞かない時は放っておくというのもいいでしょう。
1食ご飯を食べなくても、1日お風呂に入らなくても、死ぬことはありません。
案外放っておかれると寂しくて、黙ってご飯を食べ始めたりする子もいます。
もちろん毎回放っておくのは良くないですが、どうしてもイライラして気持ちの余裕がないという時は、子供からいったん離れてママが落ち着くことの方が大切です。
何でも時間に余裕を持って行動する
親がイライラする原因の一つは忙しいからです。早く保育園に連れて行きたいのに、着替えを自分でするといって聞かない時などは、無理やり服を着せたくなってしまいます。
だから、一つ一つの行動に全て余裕を持つことです。着替えも歯磨きも、通常5分かかるなら10分かかると見積もる。
そうすることで時間的な余裕ができて、イライラが少しおさまります。
平日は本当に大変だと思いますが、その分家事などは手を抜いて、しばらくは余裕を持って行動することをおすすめします。
自分のイライラをコントロール
疲れていると子供の泣き声はイライラを増幅させますね。
そんな時は、いったんその場を離れ、深呼吸をしてみてください。
自分のイライラをコントロールすることも大事です。
魔の2歳児にやってはいけないこと
魔の2歳児は自我を育て、自分に自信をつけさせる大切な時期です。単なるわがままではないので、怒ってばかりではダメ。
- 頭ごなしに怒る
- どうせできないんだから、と何でも手を出してしまう
- 約束を守らない
- 「おもちゃ買って上げる」など物で釣る
このようなことは子供との信頼関係を作ることができません。
まだ小さくても、一人の人間として尊重し、やりたい気持ちを大切にしてあげることが必要です。
いつか笑い話になる。子供の成長だと思って楽しく過ごそう
魔の2歳児がいる間は、家の中に怪獣がいるようです。いつになったら聞き分けのいい子になるんだろうかと、途方に暮れることもあると思います。
でも、確実に成長している証なんです。だから、来年の今頃は終わっているかもしれない。そんな風に先を見て欲しいです。
大丈夫、「あの時は大変だったなあ」といつか笑い話になります。