社会人になると、会社で仕事が出来るだけでは足りない。飲み会でのマナーや所作なども、直接仕事に関係はないものの、その人の評価に結びつく可能性があります。
仕事が出来ても飲み会のマナーがなっていないと、「あの人は常識がない」なんてことを言われかねません。
気のおけない同僚と数人で行くならまだしも、職場の飲み会となるとちょっと注意したいことも。
そこで、改めて飲み会のマナーについておさらいしておきましょう。お酒を楽しみつつ、大人の女性としての「株」を上げられたらいいですね。
Contents
職場の飲み会で気をつけたい、大人としてのマナー
もう新人ではないのですから、飲み会でも大人としてスムーズに振る舞いたいですよね。
でも、慣れてしまった職場だと意外と大事なマナーを忘れて行動してしまっているかもしれません。
改めて、おさらいをしてみましょう。
遅刻をしないこと
飲み会の開始時刻に遅刻するのは厳禁です。
特に、上司を待たせるようなことは絶対にあってはいけません。これは基本中の基本です。
部署全体の大きな飲み会であれば中に入って待っていてもいいと思いますが、少人数で邪魔にならない程度であればお店の前で待っていてもいいでしょう。
もし先についたとしても、一人で入って先に飲み始める、なんてことの無いようにしてくださいね。
歩く順番に気をつけよう
会社からみんなで連れ立って歩く場合は、歩く順番にも気をつけてください。
ですから、もしあなたが上司の場合は、みんなの先頭に立って、リードして歩くようにしてください。
幹事である場合は先に歩いてもいいでしょう。その場合は「先導役」として、「こちらです」など道案内をしながら歩くといいですね。
座る位置にも気をつけて
席の配置がどうなっているかは行ってみないとわかりませんが、どのようなテーブルであっても、奥が上座、出入り口に近い方が下座となります。
自分がその中でトップである、という場合を除き、女性は出来るだけ下座に近いところに座った方がいいでしょう。
注文の仕方
コースで注文している場合でも、飲み物は好きな物を頼むことが多いですよね。
まずは上司に、何を注文するか確認してください。店員にまとめて頼むのは若手の社員のしごとですから、その人に伝えれば十分。
自分の周りにいる人の注文は自分が取りまとめて、幹事に伝えてあげるといいでしょう。
乾杯の仕方
飲み物が揃ったらまずは乾杯ですね。飲み会のときは、乾杯するまで口を付けてはいけません。
そして、周りに目上の人がいた場合、乾杯するときは自分のグラスを下にするというのが鉄則です。
お酒が飲めない人は
社会人になると、お酒が飲めなかったとしても飲み会に参加しなくてはいけなくなることがありますよね。
そんな時は、最初に口を付けるだけで十分。乾杯は全員ビールであることが多い思うので、グラスに少しだけついでもらい、一口だけ口を付けます。
乾杯が終わったら、ノンアルコールドリンクやソフトドリンクを注文して、好きな物を飲むようにすればいいでしょう。
お酌のマナー
男女平等の世の中だから女性がお酌をするなんて、と思う人もいるかもしれません。たしかに給仕担当ではないのですから、本来女性がお酌をする必要はないですね。
海外などでは、女性だからお酒をつぐ、なんて習慣はないですし。
お酌をしながら上司とスムーズに話せるのであればそれで良し、くらいに捉えて、あまり深く考えないことも時には必要です。
お酌をしようとしても上司が「自分でやるからいいよ」と言った場合は、無理してお酌をしなくてもOKです。
念のため、お酌をする時のマナーもおさらいしておきましょう。
- ◆ビール
-
- 利き手は手の甲が上に来るように、逆の手は反対側をさせるように持つ
- ラベルが上に来るように瓶を持つ
- ◆日本酒
-
- とっくりの注ぎ口を持たないように気をつける
- とっくりの中央を利き手で持ち、逆の手は下に添える
- おちょこにはなみなみと注がず、八分目くらいにする
- ◆ワイン
-
- ワインのラベルが上になるように瓶を持つ
- ボトルの縁がグラスに当たって音がしないように気をつける
- ワイングラスの一番膨らんでいる部分まで注げばOK
ただし、高級なお店でワインを飲むときは、ワインを注ぐのはウエイターの仕事なので、手を出さなくても大丈夫です。
お酌は相手の飲むペースを見ながら
お酌をするときは必ず「お注ぎしましょうか」と一声かけましょう。
お酒を飲むペースには個人差がありますし、自分のペースでゆっくり飲みたい人もいるからです。
「お酌をしないと!」と意気込みすぎて、相手に無理強いすることの無いように注意してください。
もしそこで「もういいよ」と言われたら、それ以上は控えましょう。
料理のとりわけ
大皿料理はなるべく自分が取り分けて、配るようにしたいですね。嫌いなものなどがないか周りに聞きながら、バランスよく取り分けてください。
取り分ける時に菜箸などがあればいいのですが、ない時にはどうするか。直箸は失礼だからと箸を逆に持つ人がいますが、これも結構失礼なこと。
自分の手で持っている部分で食べ物を取り分けるのですから、よく考えたらあまり清潔ではありません。
こんな時は新しい箸を使うようにしてくださいね。
もし自分がとりわけようとした時に後輩も同じようにしようとしているのを見たら、そんな時は後輩に譲ってあげましょう。
その方が「先輩にやらせてしまった」ということにならず、後輩の顔を立てることにもなりますから。
追加注文などの気配り
料理の残りや飲み物などをさりげなく見ながら、追加注文をする必要があるか、周りの人に気配りを。
「何か追加で召し上がりますか?」「もう少し何かお飲みになりますか?」などと声をかけてみてください。
店員さんに注文をするのは若手社員にまかせ、周りの人の注文を取りまとめて伝えてあげるといいでしょう。
若手の社員は、もっと食べたいなと思いつつ遠慮していることもあるので、「遠慮しないで注文して」と声をかけてあげると注文しやすくなりますよ。
空いたお皿や瓶を片付けよう
飲み会も進んでくると、段々空いたお皿が目立つようになります。
空になったお皿やビールの瓶などは、テーブルの端に寄せておき、店員さんが片付けやすいようにしておくといいですね。
上司を立てて話を聞こう
普段はあまり話をする機会がないかもしれませんが、上司は上司で部下に話したいことがたまっていることが多いものです。
ここは面倒がらずに、上司の話に積極的に耳を傾けるようにしてください。
支払はきちんと
飲み会の人数によっては上司がおごってくれることが期待できることもありますね。
ただ、その場合であっても必ず「自分から支払う」という意思を態度で示してください。
お財布を出して「おいくらですか?」と自分の支払分がいくらか聞いてくださいね。
中には最初から財布を出すそぶりさえ見せない人もいますが、とても失礼です。
また、人数が多いとなかなかお金が集まらないことも。
酔っぱらっている人や話に夢中になっている人に「一人いくらですよ」と伝えて集金のお手伝いをすると、幹事も助かるでしょう。
翌日はさりげなく挨拶を
大事なのは飲み会の翌日。上司がおごってくれた場合などは「昨日はごちそうさまでした」「ありがとうございました」と必ず挨拶をしてください。
割り勘だった場合でも「昨日はお疲れ様でした」「楽しかったです」など、ひと言伝えるようにすると好感度もアップします。
同僚だけの飲み会でも気を抜かない
上司がいない、同い年ぐらいの同僚だけの飲み会、もしくは自分が先輩の立場で同僚や後輩とのみに行く場合でも、基本的な飲み会のマナーは同じです。
上司がいないとつい気を抜いてしまいがちですが、こんな時こそ先輩として自分が率先してマナーを守ることです。
今は飲み会に参加したがらない若手の社員も増えて来て、飲み会のマナーすらよく知らない人もいます。
でも、年齢を重ねるに従って付き合いも増えますから、知らないでは済まないことなんですよね。
ですから、そういったマナーを教えてあげるのも先輩としての仕事ではないでしょうか。
上司の陰口、会社の愚痴をこぼさない
後輩や他の同僚が愚痴をこぼすことはあるでしょう。上司の不満を口にすることもあると思います。
しかし、あなたはそれにのってはいけません。
お酒の席のこととはいえ、自分が言ったことに思わぬ尾ひれがついて本人の耳に入らないとも限らないからです。
飲み会は場数を踏むことで楽にこなせるようになる
色々マナーがあって面倒だなあと思うかもしれませんが、これも慣れです。
何度か参加しているうちに自然と身につくことですし、自分が身につけたことを今度は後輩たちにも教えていってあげたいですよね。
昔と比べると飲み会というのは減ってきているかもしれませんが、だからこそそういう席でスマートに動ける女性は一目置かれるようになるのではないでしょうか。