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PTAに入会しないとどうなる?入らないメリットとデメリット

更新

PTAの役員決めが本当に大変、なんて話を聞くと、「小学校に入学したら入会しないといけないんだろうか」と悩みますよね。
特にフルタイムで仕事を持っている人にとっては切実な悩みです。
子供の病気などのためにとっておきたい有給休暇をPTAのために使うのはもったいないと思うでしょう。
そこで、実際「PTAに入会しない」という選択をした私の実体験も踏まえ、PTAに入会しないとどうなるのかメリットやデメリットなどについてお話ししたいと思います。

そもそもPTAは任意団体。入会の義務は無いのです

皆さん結構知らないのですが、PTAというのは任意団体であり、加入も任意です。
つまり、子供が学校に入学したからといって強制的に、自動的に加入しなければならないという団体ではないのです。
「PTA、やりたくない」と思った時に調べてみたら、入る必要ない団体だったのです。

加入届を出した人だけが入会するもの

PTAはボランティア団体であり、設立も加入も任意の団体です。
本来は「加入届」をとって希望した人のみが加入する形になっていなければならないものです。
これは裁判でも認められていて、平成28年2月25日に熊本でPTA会費の返還を求めた裁判の判決があります。

「被告に不法行為はなかった」として訴え自体は棄却されているものの、PTAが任意団体であり、加入も退会も自由であるという点には争われていないのです。つまり、加入の義務はないということは司法も認めているのです。

しかしこれまでは入学したら当然のように加入という形になっている学校が多かったのではないでしょうか。
我が家の子供が通う公立小学校でも、ようやく平成30年度から「加入届」を配布し、回収するようになりました。
私が小学校のPTAに入っていないというと「え、入らなくていいの?」と100%聞かれます。はい、入らなくてもいいのです。

退会も自由

加入が自由なら退会も自由です。
ですから、これまで強制加入だと思って入っていて会費も払っていたけれど、改めて「加入しない」という意思表示をすることも可能です。
また、最初は必要だと思って加入したけれど、やっぱり続けるのが困難となった時に退会するのももちろん自由です。
もし「退会できない」というようなことをいわれたら、「それは違法です」と言ってかまいません。

学校の名簿も使用してはならない

今個人情報の取扱は昔より厳しくなっていますが、それはPTAについても同様です。

PTAとは教師と親が作る団体ではあるものの、学校とは別組織です。学校が保有している個人情報を勝手に利用することは許されません。

かつては「保有する名簿の件数が5000件以上の団体」が個人情報保護法の適用対象になっていましたが、2017年5月30日に改正法が施行されたことから、その制限がなくなりました。
つまり、PTAは学校が保有する名簿を勝手に使ってはいけないのです。
これまでは名簿を勝手に使い、保護者の同意も得ないで「すでに会員である」かのように役員決めのお手紙などを配っていましたが、それは違法ということです。

私がPTAに入会しないという選択をした理由

私は現在、長女(高校生)の学校のPTAには加入していますが、長男と次女が通う公立小学校のPTAには加入していません。
長女が公立中学校に通っているときも加入していませんでした。
一度はやってみたのですが、とても続けるのは無理と判断したためです。

働く人のスケジュールを全く考えていない

長女が小学校に入学したとき、私はクラスの学年委員というのをやりました。学級委員のようなもので、面倒だからか一番不人気な委員でした。
でも、初めての小学校生活でしたから学校のことをよく知りたかったし、最初に一番面倒なものをやっておけば後は断りやすいかなと思って立候補したのですが、結局半分くらいしか活動できませんでした。

  • 会合が月に1度、平日の午前中
  • 子供あての手紙を配るときは学校に直接行って副校長に見せなくてはいけない
  • その他、保護者会や子供の行事に参加

など、何かと学校に行かなくてはいけなくて、それが平日ばかりなので、フルタイムで働いている身にはとても無理だったのです。
働く人のスケジュールを全く無視した活動です。

仕事をしていると無理だといわれたから

うちの子が通う学校では、役員を決める前にクラスごとの役員選出会というのがあります。
それに参加しないと、強制的に役員決めに参加させられるという、何とも理不尽な会です。
以前、私はその日用事があって、しかも下の子が熱を出していて夫に見てもらわなくてはいけないため、その選出会に参加できなかったことがあります。
自動的に役員決めに参加、ということになってしまったので、仕方なく行ったところ…。
役員の活動ってめちゃめちゃやることが多いんです。週に1回くらい、学校に行っている感じ。

「私は仕事をしているので、こんなに学校に来るのは無理です。それでもいいならやりますが。」といったところ、「じゃあ、なんで今日来たんですか?それならやらない方がいいです」と言われて腹が立ちました。

役員選出会では「仕事をしている人も無理の無い範囲で」とか「出来る時にできることをやればいいです」なんて言っていたのに、です。
実際、仕事をしている状態では無理なんです、今のPTAの役員は。
あなたの学校でも「出来る範囲でいいです」などを言われるかもしれませんが、なったら最後、そうはいかないです。
そんな無駄な役員決めの会に強制参加させられたことにも腹が立ちましたし、「平日の日中に時間がとれる人」を前提にした活動に疑問を持ちましたので、私はPTAを退会することに決めました。

「入らない」という意思表示をする

私は学校と関わりたくない、面倒だからやりたくない、という理由でPTAに入会しない、という選択をしたのではありません。
むしろ、先生達とは関わりを持ちたいです。ですから最初は面倒な委員も引き受けたんです。
でも、あまりにも活動に無駄が多く、仕事をしている身ではとても続けられませんでした。
組織の中から声を上げて改革をしていく、という方法もあったかもしれませんが、フルタイムで仕事をしながら子供の面倒を見ている中では、そのようなパワーは残っていません。

それで、退会しようと決め、次年度の「委員・係希望調査票」が来た時に「PTAには加入しません」と書いて、会費を支払うのもやめました。

実際やめてどうだったか

「入らない」と書いて出したら何か言われるかな、役員から連絡が来たりするのかなと思いましたが、特に何もありませんでした。
運動会の参加賞でノートが1冊もらえたりするのですが、たしかPTA会費から出ているものです。
子供には、「お母さんがPTAをやめたから、参加賞はもらえないと思うけど、後で買ってあげるね」と話してあったのですが、ちゃんともらってきました。(その後、参加賞は廃止になって気にする必要はなくなりました)
やめて何か困ったことがあったかというと、特に何もありませんでした。

PTAに入会しないことのメリットとデメリット

私は実際に加入して委員や役員もやったことがあるので、PTAのいいことも悪いこともわかっているつもりです。
その上で、加入しないことのメリットとデメリットについてお話しします。

加入しないことのメリット

加入しないことのメリットは「無駄な時間をとられない」こと、これにつきます。
これは決して、PTA活動を頑張っている人のやっていることが無駄だといっているのではありません。
ただ、往々にして女性の集まりは無駄な時間が多いものです。

  • 委員や役員を決めるのに半日以上かかる
  • 委員の集まりで1つのことを決めるのに2時間以上かかる
  • しきる人がいないので話がだらだらする

私がPTAに参加して苦痛だったのはこのようなことです。
例えば仕事であれば、1つのことをああでもない、こうでもないと無駄に議論している時間はありません。

他にもやらなければいけない仕事はあるので、少しでも効率化しようと考えますが、私が参加していた頃のPTAにはそのような考えがありませんでした。

専業主婦の人であっても毎日家事や子供のことで、効率的に進めないと時間が無いという感覚はあるはずなのですが、その感覚は活かされていませんでした。
しかも、会合は平日の午前中がほとんどです。半日つぶれるのです。それが月に1回あったのです。
「半休で済むから大丈夫でしょ?」と言われたときは返す言葉が無かったことを覚えています。
こんな話、わざわざ集まらないでメールで回せば済むことじゃない?と思うようなことも多かったのですが、なぜかそこは「個人情報」にうるさく、メールが全く活用されていませんでした。
仕事だけでなく、家庭の事情などでまとまった時間を取れない人もいるでしょう。
そんな人にとっては、参加しないことは無駄な時間を浪費しないで済むというのが最大のメリットだと思います。

加入しないことのデメリットは

加入しないことのデメリットは、私自身は「ない」と思っています。これまで特に不都合を感じたことはありません。
ただ、加入するかどうか迷っている人の意見を聞きますと、

  • 子供が不利益を受けたらどうしよう
  • 陰で何か言われるのではないか

ということが心配のようです。
まず1つ、子供が不利益を受けたらどうするかということですが、うちの子ども達は特に不利益な扱いを受けたことはなかったです。

卒業に関してPTA費用から出るもの(卒業記念品など)があり、それについては「実費を払って同じものを用意しますか?」と聞いてもらえたので、費用を払ってみんなと同じものを揃えてもらいました。

これは、入会しない意思表示をした時に「学校生活で必要な費用が生じた場合は実費を払うのでお知らせください」と書いておいたからかもしれません。
「私たちの払ったお金から払っていない人の分も出すの?」と言われるのはイヤだったからです。
会員ではないので会費は払いませんが、もし必要な費用があるなら払うという旨の意思表示はしてありました。
ただ、中学の時に娘が担任の先生に「みんなが会費とか払ってるのに、それって(入らないこと)どうなのかなあ」みたいなことを言われましたので、それについては文書で抗議しました。
PTAに加入しないと決めたのは親であり、子供は関係ないからです。
もう1つ、陰で何かを言われるかどうかですが、それはわかりません。
私は特に耳に入ってきていませんが、もしかしたら陰で言われているかもしれません。
でも、その程度のことで陰口を叩くような人とはきっと友達にはなれないと思っていたので、仮に言われたとしてもあまり気にならなかったでしょう。
もしも悪く言われたくないと思うなら加入した方がいいかもしれませんが、しょせん「友達」ではないのですから、あまり気にしないことです。

ただ、学校に行く機会は少ないので、学校のことを知りたい、先生ともっと密に連絡を取りたい、というときは、学校行事に積極的に参加するなど、自分なりに学校とのつながりを持つ工夫が必要だと思います。

加入することにもメリットはある

ただし、私はPTAが全く無駄だとか、意味がないと言っているわけではありません。PTAの活動の仕方次第ではとても意味のあるものだと思っています。
子供や学校と積極的に関われる手段ですので、本来は参加できた方がいいと思います。
例えば、長女の高校では最初の集まりですでに1年間の活動内容が提示され、

  • 会合で学校に来て欲しい日
  • 学校行事で参加して欲しいこと

がわかったことで、とても参加しやすかったんです。
会合は都合が付かなければ参加できなくても良かったし、学校行事の当番は一人1〜2つの役割が割り当てられていたので、それに合わせてスケジュールを組めば良かった。

しかも、都合が悪ければ代わりに誰かが出られればいいので、他の人と相談して入れ替わることもOK、みんなが無理なく自分の役割を果たすことが出来るようになっていました。仕事をしていても参加できる仕組みになっていたのです。

毎回の会合も、無駄に議論することもなく淡々と話が進んでいくので、ストレスなく参加できたという点も大きかったです。
また、会合では各学年の先生達が、「この学年では今こういうことをやっています」ということを事細かに報告してくれるので、子供からは聞けない学校の話を聞くことが出来て、とてもためになりました。
受験の状況なども聞くことが出来て非常に参考になりましたし、他のお母さん達とも仲良くなれて、役員をやって良かったと思っています。
学校行事に参加して、豚汁作りやお汁粉作りをしたこともいい思い出です。
家から片道1時間かかる高校まで何度も通いましたが、親として得るものがたくさんあったと思います。

入っても入らなくても自分の選択。どちらが正しいのでも間違いでもない

もし、誰かに何か言われるのが不安とか、他の人がやっているのに自分だけやらないのは心苦しいと思うのならば、加入すればいいのです。
でも、加入したからには、自分で納得して加入したのですからそれなりの役割を果たす必要があるでしょう。
また、今は時間がなくて出来ないとか、加入する必要性を感じないというのであれば加入しなくていいと思います。
今回お話ししたのは私の実体験が元になっていますが、地域ごとに状況はちがうと思います。参加しやすいゆるいPTAもあると思いますし、参加して楽しいと思うこともあるでしょう。
あまり入る前から不安に思わず、実際入ってみるのが一番かも知れません。その上で、これは無理だと思ったら退会すればいいのです。
いずれにしても、どちらが正しいとか正しくないという問題ではありません。自分の選択の問題なので、よく考えて決めてください。

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