最近は共働きの家庭が増えており、仕事と家事の両立は多くの人の頭を悩ませている問題です。
共働きをしている女性なら、「仕事が忙しくて家事が満足にできない…」と夫や子供に申し訳なく思う経験を、誰でも一度はしているのではないでしょうか。
仕事と家事の両立について、難しく考えてしまう人も多いかと思います。
しかし、考え方を変えれば、仕事と家事の両立をうまく行えるようになるのです。
今回は、仕事と家事の両立をうまく動かす為の考え方と、テクニックを紹介します。仕事と家事の両立が上手くいかないと感じている方や、もっと効率的に仕事や家事をこなしたい方は、ぜひ参考にして下さい。
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仕事と家事の両立は「手抜き」が重要になる
仕事と家事の両立をする際は「どこで的確に手を抜くか」が重要になります。手抜き、と聞くと嫌な印象を持ってしまう人も多いですが、この手抜きこそが、仕事と家事の両立を成立させる重要なポイントになるのです。
仕事と家事を両立する場合「完璧」は不可能
仕事と家事を両立させる場合、最初に心がけて欲しいのが、「仕事も家事も完璧にこなすのは不可能」だという事です。どちらもこなしながら100%の状態を作るのは、よっぽど仕事と家事の能力がない限り不可能です。
仕事も家事も、完璧に終わらせるにはある程度まとまった時間が必要になります。どちらかをおろそかにすればその分家庭に影響が出てしまうのですから、どちらも程々のバランスで運営していく方が、結果的に良い状態を保ちやすいのです。
仕事と家事を両立していこうと考えた時には、
- どちらも100%の状態をキープしていくのは不可能に近い
- 自分を含めた家族が心地よい、余裕のある状態をキープできる状態を目指す
という事を第一に考えるようにして下さい。
仕事と家事の両立は、正しい手抜きが大切
仕事と家事の両立に必要な手抜きは、ただ手を抜いて行えばいい、というものではありません。合理的に、手を抜いていい部分と手を抜くべきではない部分を判断していかなくてはなりません。
例えば、料理の下ごしらえの中には、食事を安全に食べる為の処理があります。
- ジャガイモの芽等、食べ物の中にある有害な部分を取り除く
- 肉や魚等そのまま食べると食中毒の問題がある物はしっかりと火を通す
この様に、料理を安全に食べる為の処理は手を抜いてはいけません。
料理の場合に行う正しい手抜きは、以下の様な方法が当てはまります。
- 食材をある程度調理した状態にしておき、冷凍する
- ニンジンやダイコン等、皮も食べられる野菜は良く洗い、皮むきをしないまま調理する
つまり、正しい手抜きとは、
- 毎日行わなくてもいい工程は出来るだけ短縮できるようにする
- 安全性や衛生上問題のない手間を選んで省く
という事になります。
こうした正しい手抜きをうまく選択していく事が、仕事と家事の両立をうまく活かせるコツなのです。
忘れてはいけないのが、家族との話し合い
また、忘れてはいけないのが、家族との話し合いです。一緒に住んでいる家族はもちろん、別の場所に住んでいる家族等にも、ある程度自分達の状況を説明しておくようにしましょう。
家族で話し合いをする時に、確認してほしいのが以下の項目です。
- 同居の家族全員が、どんな家事ができるのか
- 近くに自分達の家族が住んでいる場合、家事等のサポートを頼めるか
- 緊急時の連絡先等、いざという時の立ち回り
これらの項目を確認しておけば、どうやって家庭を運営していくのか、いざという時は誰に頼れるのかを具体的に考えられるようになります。家族で話し合う事で、家事や育児の担当を一人に集中させる事を避ける効果も期待できます。
仕事と家事を両立させるには、独りだけの力だけではできません。家族全員の協力があって初めて成立するのです。
仕事と家事を両立させる為の考え方
次に、仕事と家事を両立させる際の、具体的な考え方を紹介します。家族の事情や仕事の形態によって細かな部分は変わっていきますが、大体の場合、この流れに沿って家事や仕事の計画を立てると、仕事と家事を両立させやすくなります。
まずは家族に必要な項目を整理しよう
まずは
- 仕事上、どうしても譲れない部分(通勤時間や休日等)
- 優先順位の高い家事(家族の健康や安全に関係している家事)
- 育児や介護等、特定の家族に必要な行動
を整理しましょう。
自分達はどれだけの事を仕事や家事で行わなくてはならないかを、出来るだけリストアップして下さい。細かければ細かい程、後の作業が楽になります。
ある程度リストアップが済んだら、リストアップした内容の中から、優先順位の高い物を選んでいきます。育児や介護等、家族によっては特定の行動が必要になる場合もありますから、家族の状態によって重要度を考えるようにして下さい。
仕事や家事を重要度で分ける場合、3つに分けると行動がしやすくなります。
- 絶対に手を抜く事ができない、必ずやらなくてはならない
- 毎日行う必要はないが、定期的に行う必要がある
- やらなくてもいい、余裕のある時にやった方がいい
この3つに全ての項目を分けておき、それぞれをうまく運用できるように計画を立てていくと、無理なく仕事と家事を運用していく事ができるようになります。
自分達が頼れるものは何か把握しておく
やらなくてはならない項目をリストアップし、整理したら、次に自分達が頼れるものはないかを把握していきます。
仕事と家事を両立する場合、自分達だけで行うよりも、会社や周りに住んでいる家族、行政や民間サービスに頼った方が上手くいきます。
具体的に言うと仕事では、
- いざという時に、自分の仕事を任せられる同僚
- 家庭の事情等、何かあった時に相談できる上司
- 育休制度や時短勤務制度等、会社にある制度
等に頼れる可能性があります。仕事の場合、無理に抱え込むよりも周りに相談した方が上手くいく事も多いです。普段から自分や家族の状態を相談できる環境を整えておきましょう。
家事の場合ですが、探せば頼れるものがたくさんあります。
- 実家や近くに住んでいる親戚
- 保育園やシッターサービス
- 学童保育
- 病児保育が可能な施設
- 老人ホーム等の介護施設
- ファミリーサポート等の行政のサポート機関
- 家事代行サービス等の民間サービス
- 食品の宅配サービスやネットスーパー
この様に、家庭を支えるサービスは様々なサービスが存在しています。
それぞれ、
- 家族や仕事の状態
- 行政が行っているサービスの種類や、受けられる条件
- 地域に家事や育児をサポートしてくれる会社の有無
によって受けられる制度やサービスに違いがあります。自分達がどの様な制度やサービスを頼る事が出来るのかを知っておけば、それも仕事や家事の運用に活用できるようになります。
いざという時に知っておくと便利な施設も多いので、こうした制度やサービスの情報はしっかり入手しておきましょう。
家事等のスケジュールは1週間ごとで考える
家事等、ある程度自分達の裁量でできる項目は、一度に全てをこなそうとせずに、1週間程度ですべてが完了するように考えましょう。
家事の中には
- 毎日やらなくても、休日にまとめてできる家事
- 毎日やった方が良い家事
の2つに分ける事ができます。
まとめてできる家事は休日に回し、毎日やった方が良い家事は最低限の負担でできるようにしておけば、仕事から帰った後でも無理なくこなせるようになります。仕事と家事の両立を長持ちさせるには、毎日かかる負担を少しでも少なくする事が大切です。
仕事と家事のスケジュールを立てる時は、
- 家族の負担を減らす事
- 安全や衛生にかかわる事
を最優先にして立てるようにしましょう。
時短家事や仕事術に使えるテクニック
次に、仕事と家事の両立に役立つテクニックを紹介します。主に毎日の負担を減らす為のテクニックを紹介していくので、仕事や家事のスケジュールを立てる際の参考にして下さい。
「ながら家事」の習慣を身につけよう
家事の負担を減らしたい場合は、ながら家事の習慣を身に着ける事をおすすめします。
- 料理をしながら台所の拭き掃除や洗い物を済ませる
- 部屋を移動する際についでに掃除機をかける
- トイレを使ったらクリーナーで拭いておく
この様に、毎日行う家事や何気ない動作の中に掃除等を組み込んでおくと、家事の負担を減らす事ができます。何気なく過ごしている日常の中で、家事ができそうなタイミングがあれば積極的に取り組んでみましょう。
最近は
- 歩きながら掃除ができるスリッパ
- 場所を選ばずに使えるクリーナー
等の便利グッズも多数販売されているので、こうした便利グッズを使うのもおすすめです。
仕事内容を整理する癖は、自分も周りにも役に立つ
仕事を円滑に回すためのテクニックとして、仕事内容を整理する習慣を身に着けるというものがあります。
具体的には、
- 仕事内容のToDoリストを作成する
- 仕事で使う道具や書類を分かりやすい状態で整理・ファイリングする
といった事を行う習慣を身に着けるという事です。
これにより、
- 仕事を把握する手間や時間
- 仕事をほかの人に頼む時の手間
をある程度省く事が出来るようになります。
仕事のスピードを引き上げるので、時短勤務等の制限がある場合でも余裕をもって仕事をする事が出来るようになる上に、急に仕事を他の人に任せる必要が出た時も慌てずに引継ぎができるようになります。
自分はもちろん、周りにかかる迷惑を最小限に抑えられるので、身に着けておくととても便利なテクニックです。
仕事と家事の両立は考え方でどうにでもなる!
仕事と家事の両立は、本当に必要な事を選択して初めて成功する事です。家族の負担を減らす事を第一に、柔軟な考えで行うようにしましょう。