最近は、企業で会社員として働く人だけでなく、自分で会社を興して働く人も増えてきました。自分で会社やお店を経営して収入を得ている人の中には、主婦業と兼業で行っている人もいます。
そんな主婦の起業ですが、どのようにすれば出来るかご存知でしょうか。
また、せっかく起業するのであれば、成功したいと思うのが普通です。主婦業と起業の両立を成功させるには、どうしたらいいのでしょうか。
今回は、主婦の起業をテーマに、個人で起業する方法や、起業した事業を成功させるコツを解説します。
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主婦でも起業は可能。まずは基本的なやり方を押さえよう
まずは、起業に関する基本的な知識や、やり方を抑えましょう。やりたい内容によっては、起業の前に資格の取得や資金準備等が必要になる事もあります。自分のやりたい事業を具体的に考える為にも、基本はしっかり学んでおきましょう。
実は起業自体はとても簡単
起業する、と聞くとどの様なイメージを思い浮かべるでしょうか。
- 銀行に融資してもらう
- 会社や事務所を用意する
等、大掛かりなイメージが強いかと思います。
しかし、起業そのものはとても簡単にできてしまうのです。
例えば、これからイラストレーターとして働きたい、と思った人がいます。イラストレーターには特に資格は必要ありませんから、もうこの時点で起業している状態になってしまうのです。
起業自体はこの様に、仕事の内容によっては自分で「やろう!」と思った瞬間に完了してしまう場合もあるのです。
しかし、仕事を得ていないという事は、実績が無い、という事です。いくら「自分は○○をやっています」といっても、実績が伴わなければ意味がありません。
起業自体は簡単ですが、問題はその実績をどのように積んでいくのか、という点になります。
また、法的に事業主となって仕事をする事を起業とするなら、そのためには事前準備が必要になります。事前準備は自分が起こしたい事業によって違いますから、それについて調べる事が、起業のスタートとなります。
やりたい仕事によっては資格の取得が必要な場合も
仕事内容によって準備しなくてはならない事は細かく違いますが、共通してやっておいた方が良い事があります。事業としてやりたい事に関連した資格の有無です。
事業によっては、資格や届け出が無い状態でやると、法律違反になる場合があります。取り扱う事業によっては、個人では無資格でもできるが、事業として行うには資格や届け出が必要、というものもあるのです。
例えば、個人事業主として行われている事業の中に
- オークションによる売買
- リサイクルショップ
- レンタル・リースショップ
があります。
オークションでいらない物や安い物に値段を設定して売り、お金を得るのは、起業していない人でも普通にやっている行為です。しかし、これを事業として行う場合は、古物商免許という免許が必要になります。
この他、飲食店であれば
- 食品衛生責任者
- 防火責任者
といった届け出が必要になります。この届出に加えて、営業時間や取り扱う食品によっても、届け出が必要になります。
こうした知識もなしに起業しようとすると、準備不足で起業がスムーズにいかなくなります。最悪の場合、犯罪者として逮捕されてしまう可能性もあるのです。どの仕事を始める場合でも、資格や届け出の有無はしっかり調べるようにしましょう。
準備が整ったら個人事業主として開業届けを出そう
準備が整ったら、いよいよ法的に開業する手続きに取り掛かっていきます。
どの仕事でも、開業の際は個人事業主として
- 個人事業主の開業届出・廃業届出
- 所得税の青色申告承認申請手続き
を税務署に届けなくてはなりません。
開業届けを記入し、自分の住んでいる地域を管轄している税務署に持っていくか、送付します。
開業届けは国税庁のホームページからダウンロードできます。書き方や注意点、必要書類等も記載されているので、忘れずに確認しましょう。
届け出に必要な書類の中に、確定申告に関する書類がある事から分かるように、個人事業主として開業する際は、自分で確定申告の準備をしなくてはなりません。
確定申告には、
- 1/1~12/31までの出納を記載した帳簿
- 経費を支払った証拠であるレシートや伝票
等を取っておく必要があり、それをもとに確定申告の書類を作成しなくてはなりません。
確定申告に使う帳簿や申告書の書き方は、事業によって微妙な違いがあります。起業の際は、起業に必要な資格やお金だけでなく、税金やその支払いの準備についてもしっかり調べておきましょう。
主婦起業を成功させる為のコツを知り、失敗を避けよう
起業の基本的な始め方を学んだら、次は企業を成功させるコツを覚えましょう。せっかくの開業を無駄に終わらせない為にも、事業が続けられなくなるような失敗は避けられるようになりましょう。
「自分の得意な事、出来る事は何か」から仕事を選ぶ
まず、起業を成功させるには、自分が得意な事や、長く続けられる事は何か、という事を考える必要があります。人によって、得意な事や不得意な事は違います。これは事業を行う時にも関係してくるのです。
何も考えずに、自分にとって苦手な仕事や、自分の特性と会わない仕事を選んでしまうと、後々続けるのが困難になってしまいます。開業するなら、自分の得意な分野や、自分の性格や仕事に対するスタイルに合った仕事を選ぶべきなのです。
起業する事業の仕事内容を選ぶ時は、
- 自分の趣味や得意な事は何か
- どんな仕事をするのが好きか、得意か
- 自分の性格や行動はどの様なタイプなのか
を振り返り、ある程度まとめてから仕事を選ぶようにしましょう。
準備は入念に
開業に必要な準備は、可能な限り入念にやりましょう。
開業に必要な資格や届け出を調べるだけでなく、
- 事業計画
- 開業に必要な初期費用
- 融資を受けられるか、受けられるならどの位受けられるか
- 販売する商品の事前調査
等、開業準備として行っておいた方がいい事はたくさんあります。少しでも必要だと思った事は、出来るだけ入念に執り行い、準備しておきましょう。
自分でできる部分だけでなく、他の人の手や専門家の手助けを受けられる準備もしておくと、万が一の時にも安心です。
具体的には、
- 事業計画等を見せ、家族や友人にアドバイスをもらう
- 税関係の手続きをやってくれる税理士の事務所や料金を調べる
- 開業やお店のトラブルに強い弁護士が近くにいないか調べておく
といった事が当てはまります。
失敗は付き物だと理解する
初めて開業する場合、失敗は付き物です。
- 失敗を恐れるあまり何もしない
- 失敗した事に動揺し過ぎて、全て終わってしまったように思いこむ
といった事はしてはいけません。
失敗は必ず起こると心得ておき、失敗した時は挽回できるかどうかを考える事に力を入れて下さい。あきらめずに改善していこうとする姿勢が大切です。失敗から生まれるアイデアもありますから、前向きに取り組みましょう。
小さい成功を積み重ねる
起業は失敗を恐れすぎるのも良くないですが、派手に、大きな事ばかりやろうとするのもいけません。実際、起業して成功している人は、小さい成功をコツコツ積み重ねて成果を出しています。
いきなり大きい利益を生み出そうとせず、周りの信頼を得る事を第一に仕事をしていって下さい。家族や友人はもちろん、事業で取引をする人に迷惑をかけないようにする事が大切です。
主婦が起業した場合、家事や育児の合間をぬって行う形になります。焦らずに、年単位の時間をかけて、じっくり事業を育ててあげて下さい。
お金の問題はキッチリと
開業した場合、お金の管理は自分でキッチリ行わなくてはなりません。お金の無駄遣いやどんぶり勘定は、事業を失敗に導きます。特に費用は必要最低限に抑え、どの様な費用が掛かったのかをしっかり把握しておきましょう。
税理士さんにお金の管理を任せる場合でも、税理士さんからの指摘や注意、アドバイスは素直に受け取り、その通りに管理していく必要があります。どの様な場合でも、お金に関する内容は正確に把握・管理しましょう。
主婦の企業は計画を立てる所から成功が決まっている。入念に準備しよう
主婦の開業が成功するかどうかは、計画を立て、準備を始める段階から決まっています。入念に、正確に準備をしましょう。開業後は、お金や信用を失わないようにする事に注意し、堅実な事業を心がけて下さい。