医療系の仕事をしている人は給料が高いと思っていませんか?医療系の仕事をしていても、職種によって給料は様々です。
医療系で働けば給料も高い、でも医者や看護師を目指すのは難しい。薬剤師なら自分でもなれるかもと目指す人もいるそうです。
薬剤師というと、病院で処方された薬を出す人というイメージがありますが、働く場所は病院だけではありません。
どの職業も年齢によって給料の相場が違ってきます。
薬剤師も年齢によって給料に差がありますが、そこにプラスされるのが勤務場所です。
薬剤師の資格を取得するのに同じように勉強をしたのに、勤務場所によって給料に差が出ると言われています。
どの勤務場所がどのくらいの給料で、年齢でどのくらいの差があるのか紹介します。
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その1.都道府県別で見た薬剤師の給料の相場
どの職業もそうですが、都道府県によって薬剤師の給料も違ってきます。薬剤師も都道府県で年収がかなり違ってきます。
年収が違うということは月収や賞与にもかなりの差があるということになります。
厚生労働省が発表した、「平成三十年度賃金構造基本統計調査」では、薬剤師の年収の全国平均額は504万円となっています。
どこの都道府県の年収が高く、どこの都道府県の年収が低いかというと、次のようになります。
- 1位 栃木県 569万円
- 2位 広島県 559万円
- 3位 沖縄県 556万円
- 4位 福島県 553万円
- 5位 三重県 551万円
- 1位 大分県 385万円
- 2位 山口県 395万円
- 3位 宮城県 415万円
- 4位 愛媛県 445万円
- 5位 秋田県 449万円
これだけを見ると地方は年収が低いのかなと感じますが、そうとは限りません。
都市部である東京都は475万円、大阪府は495万円と全国平均以下となっています。
そのため、必ずしも都市部の給料が高いというわけではありません。
物価の高い都市部が何故、給料が低いのかと言う理由は、薬剤師の人数が関係しています。
薬学部などがある大学は都市部に集中しています。そのまま大学で通っていた地域で就職をすると薬剤師が飽和状態となり人手が余ってしまいます。そのため給料も低くなってしまいます。
地方や田舎と呼ばれる地域は人手不足のところもあるため、給与を高くして働きに来てもらおうとして平均よりも給与が高いところも増えています。
その2.年代・男女別で見た薬剤師の給料の相場
薬剤師は、年代と男女でも給料に差が出てきます。
薬剤師を始めたばかりの20代前半は男女の月収に差はありません。20代後半も差はあまりありませんが、30代以上になると男性の方が50万円以上、50代後半になると100万円以上の差がでてきます。
また70代になると男女で200万円近く差が出てきます。その理由には、勤務形態にあります。
女性の場合、結婚や出産で職場を離れてしまうことがあります。
その後、育児や家庭もあるので正社員ではなくパートとして働くことはできますが、やはり正社員よりも給料は減ってしまいます。
しかし、他の職種よりもパートの時給は高いので、ある程度の収入は得ることができます。
女性で1番収入の多い年代は、40代後半~50代前半あたりと言われています。
パートでも収入が多いということは、薬剤師は経験が重要視される仕事とも言えます。
その3.職場別で見た薬剤師の給料の相場
薬剤師は働く場所もいろいろとあります。また、働く場所によって給料にも差が出てきます。
薬剤師が働ける場所には次のような場所があります。
製薬会社・製薬企業
製薬会社では、医薬品の開発に携わったり、MRとして営業職をしたりというのがメインになります。
薬剤師は薬品の知識が豊富なので、仕事の幅は広くなっています。その中でも、MRとして働くと月収も高くなると言われています。
製薬会社の場合、平均で年収700~750万円で賞与がプラスされます。
病院(民間病院、国立病院、公立病院)
薬剤師と言うと昔は病院で勤務が当たり前になっていましたが、他にも働く場所が増えたため、病院内で働く薬剤師は減ってきたとも言われています。
大きな病院の場合、病院内で薬に関する質問などを受けたり、入院患者に処方する薬などもあります。
病院勤務の薬剤師は給料が高そうですが、平均で年収400~450万円で賞与がプラスされます。
病院勤務の薬剤師の給与が低いのは、医師や看護師不足のため、そちらに給与を多く出すようになったからとも言われています。
調剤薬局
病院に行った時、「処方箋が出ているので外の薬局で薬をもらってください」と言われたことはありませんか?
あの外の薬局と説明されているのが、調剤薬局です。
調剤薬局は全国に58,000件以上あり、その数はコンビニエンスストアの数を上回っていると言われています。
それだけの数の調剤薬局があるということは、それだけの薬剤師も必要ということになります。
調剤薬局は薬に特化したところなので、薬を処方するだけではなく飲み方や薬の効果などを質問されることもあります。
調剤薬局の場合、平均で年収470~500万円で賞与がプラスされます。
ドラッグストア
最近、ドラッグストアでも薬剤師を募集しているところが増えています。
OTC医薬品を取り扱うドラッグストアが増え、販売するためには薬剤師の配置が必須と法律でも決められているため、ドラッグストアでの勤務形態も増えています。
薬剤師がドラッグストアで働くとあまり給与も期待できないように感じますが、平均で年収650~700万円で賞与がプラスされます。
ドッグストアは福利厚生も整っているので、調剤薬局や病院で働くよりも給与がいいとも言われています。
派遣薬剤師
自分で会社やパート先と契約をして働くという方法もありますが、もう1つ薬剤師の働き方があります。それが、派遣薬剤師です。
派遣会社で雇用契約を結び、派遣先に薬剤師として働きに行くというものです。
派遣薬剤師の場合、薬局やドラッグストアでの勤務が主となります。
普通にパートとして働く場合、時給は2000円くらいが相場と言われています。しかし、派遣薬剤師で働くと時給が2500~3000円とアップします。
どうして派遣薬剤師の時給が高いかというと、薬剤師が不足しているところに派遣されているため、依頼しているドラッグストアや薬局は少しでも時給が高くても来て欲しいという思いがあるからです。
また、派遣会社で雇用契約をしているということは、信頼度も上がります。そのため、時給が高くなってきます。
薬剤師は他の医療系の仕事に比べて月収は高い方になる
医療系の仕事は月収が高いと言われていますが、実際にどのくらいの給与を貰っているかは分かりません。
他の医療系の仕事はどのくらいの月収を貰っているのでしょうか。大まかな平均で、次のようになっています。
【主な医療系の職種別平均月収(女性の場合)】
職種 | 月収 |
---|---|
薬剤師 | 30~35万円 |
医師 | 55~60万円 |
看護師 | 27~32万円 |
准看護士 | 24~29万円 |
歯科医師 | 48万円~53万円 |
上記を見てみると、薬剤師は看護師や准看護師よりも多く、医療系では月収も多いほうになります。
薬剤師は医療系でも月収が高い職種になる
医療系でも月収の金額は様々です。薬剤師は医療系でも月収の高い職種になります。
また、働き方も医師や看護師に比べて幅広いのも特徴です。
今ではドラッグストアや薬局でも薬剤師を雇用しているところが増えているので、女性の場合は出産や子育てをしていても働きやすい職業の1つになっています。
医療系の仕事に就きたい、でも医師や看護師は難しいという人や、医薬品に興味があるという人は薬剤師は月収もいいですし良い職業かもしれません。