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ゆとり世代・さとり世代の特徴と、上手く接するための対処法

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現代の若者を指す言葉でよく使われるのが「ゆとり世代」と「さとり世代」。

自主性に乏しく、欲のない現代の若者全般を揶揄する言葉として使われがちですが、ゆとり世代とさとり世代の違いや、その特徴については詳しく知らない方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、ゆとり世代とさとり世代の年代や特徴、背景や対処法などについてご紹介したいと思います。

ゆとり世代の年代と、その言葉が生まれた背景とは?

まずゆとり世代と呼ばれるようになった背景には、2002年からの文部省による教育改革があります。それまでの詰め込み教育を見直し、授業数を減らして自主的な思考力を鍛えようという、いわゆる「ゆとり教育」が始まったのです。

しかし、ゆとり教育を受けた子供たちの学力低下が問題視されるようになり、現在は再び授業数を増やすなど「脱ゆとり教育」に舵が切られています。
ゆとり世代と呼ばれるのは、こうした「ゆとり教育」を受けた世代で、年代としては1987年4月2日生まれから2004年4月1日生まれの人を差すことが多いです。

さとり世代の年代と、その言葉が生まれた背景とは?

実はさとり世代も、年代的にはゆとり世代と同じ世代で、年齢の範囲にさほど差があるわけではありません。

特徴としては生まれてきた時から不景気だったため、経済観念がしっかりしており、物欲や出世欲に乏しいことが挙げられます。ゆとり世代の中でも主に後半に生まれた人を指すことが多いようです。

ゆとり世代・さとり世代の代表的な特徴9つ

ゆとり世代・さとり世代の特徴にはどんなものが挙げられるのでしょうか?2つの世代では特徴がかぶることも多いので、ここではまとめてご紹介したいと思います。

指示されたことしかやらず、失敗しても非を認めたがらない

ゆとり・さとり世代はヘリコプターペアレントのように、子供にレールを敷く、過干渉な親が多くなってきた世代でもあります。

小さい頃から親の指示に従って行動してきたため、仕事でも自主性に乏しく、指示されたことしかやろうとしません。また、失敗を過度に怖れる傾向があり、もし失敗した場合は他人のせいにしたりして、非を認めたがらない傾向があります。

打たれ弱く、怒られるとすぐに挫折してしまう

社会人として仕事をする上では失敗も大切で、失敗し怒られることで人は成長する側面があります。しかし、ゆとり・さとり世代は親が先回りして干渉するなどしてきたため、挫折の経験が少ない人が多いです。

そのため、社会人になってきつく怒られたりすると、免疫がないため打たれ弱く、落ち込んだり無気力になってしまうことも。失敗を挽回しようと頑張るのではなく、すぐに辞めてしまうことも少なくありません。

経済観念がしっかりしており、物欲があまりない

生まれた時から不況を経験してきたゆとり世代・さとり世代は経済観念がしっかりしており、無駄遣いを好みません。
ブランド志向のバブル世代とは対照的に、身に着けるものにあまりお金をかけず、車や家、結婚式といった大きな出費のかかるものはなくてもいいと考える人もいます。

収入が少なくてもしっかり貯蓄している堅実志向の人が多いのが、この世代の特徴です。ただし、ゲームや旅行など自分の好きなものには、多少積極的にお金を使う場合もあります。

知識量が少なく、一般常識を知らないことも

ゆとり世代・さとり世代は授業数が少なかったため、ほかの世代よりも知識量が少なめです。
それだけでなく、社会生活のマナーや、一般常識をあまり知らず、ビジネスシーンでは驚かれることも。

社会に入ったら正しい敬語の使い方や、簡単なことわざ、慣用句ぐらいは覚えておきたいものです。

出世欲があまりなく、プライベートを重視する

企業戦士という言葉が流行したバブル世代とは違い、仕事よりプライベートを重視するのも、この世代の傾向です。
仕事はあくまで生活の糧にすぎないと考えているので、残業や休日出勤をしたがらず、会社の付き合いの飲み会も参加したがりません。

出世したいという欲も少なく、責任ある仕事を任されて忙しくなるのなら、退屈な仕事でも定時に帰れる方がいいと思う人も少なくありません。

周りの人が残業をしていても、自分だけ平気で定時で上がったりするので、上の世代からはやる気に乏しいように見られる場合もあります。

安定志向で合理的。人生の冒険を好まない

若い頃はバイトなど不安定な職につきながら夢を追いかける人も多いですが、ゆとり世代やさとり世代は若い頃から安定を好む傾向があります。

合理的な考え方をするのも、ゆとり・さとり世代の特徴で、無駄に冒険をして人生の賭けに出るより、若い頃から着実にキャリアを築くことを望みます。

よって公務員や大手企業のサラリーマンといった、安定性の高い仕事が人気があります。

積極性に乏しく、リーダーシップを発揮するのが苦手

子供の頃から「空気を読む」という言葉が頻繁に使われていたせいか、この世代は他人と違うことをして目立つことを好みません。

仕事でも、言われたことはきっちりこなしますが、リーダーシップを発揮したり、自ら積極的に提案したり、働きかけたりすることは苦手。そのため職場では消極的な印象を与えることも多いです

コミュニケーションが苦手で、恋愛にも興味がない

この世代は幼い頃からスマートフォンやSNSに親しんできた世代で、相手と直接話すより、メールなどでコミュニケーションを取りたがる傾向があります。
中には同じ部署で相手がすぐそばにいるにも関わらず、チャットで会話を交わすなんてことも。

ダイレクトな人間関係が苦手なため、恋愛もさほど重視しません。彼氏や彼女といるより、一人で家にいる方が楽という人も多く、「草食系」という言葉が生まれたのもこの世代です。

インターネットに抵抗がなく、IT関連に強い

ゆとり・さとり世代は幼い頃からインターネットに親しんできた世代。そのため、買い物や予約、仕事のやりとりなど生活のすべてにインターネットが深く関わる現代のライフスタイルにすんなりなじむことができます。

ネット関連の知識も総じて高く、IT関連に強いのがこの世代の強みです。

ゆとり世代・さとり世代と上手く接するための対処法

「これだからゆとりは」と思っても、これからの企業をしょって立つのはゆとり世代やさとり世代。使えないからと放っておくわけにもいきません。ビジネスシーンで上手くゆとり・さとり世代と接し、一流の人材に育てるためにはどうすればいいのでしょうか?以下にまとめました。

ゆとり・さとり世代は「じっくり育てる」を念頭に

現代は個人主義が進み、昔と比べると子供の頃から家族以外の周囲の大人と接することが少なくなっています。
昔なら成長の過程で周囲の大人が教え、自然に身に着いていた一般常識も知らない人が多く、上の世代は驚くかもしれません。
しかし「こんなことも知らないのか!」と頭ごなしに叱りつけると、若い世代のやる気をくじきかねません。ゆとり・さとり世代は「じっくり育てる」を念頭に接することが大切です。
幸い、若い世代はまだ頭が柔らかく、丁寧に説明すれば飲み込みも早いので、五年もあれば一流人材に育ちます。

昔は「一度説明したことは、二度と聞かないように」と威圧する上司もいましたが、プレッシャーを与えるより、寄り添う丁寧な指導の方が、今の若い世代には合っています。

褒めて育てる。頭ごなしに叱らず、注意する時は理由も説明を

ゆとり世代やさとり世代は、褒めて育てられることに慣れているため、打たれ弱く、きつく叱られるとやる気を失ったり、逆切れされたりするおそれもあります。

直してほしいことがある場合は「こんなことも分からないのか!」「見たら分かるだろ!」など強い口調で責めたり、抽象的な言い方をするのではなく、どんな理由で何が問題なのか、どう直せばいいのかを具体的に説明して注意するとよいでしょう。

指示や注意は具体的に。「見て覚えろ」は禁物

ゆとり世代やさとり世代は、マニュアルに沿って仕事を進めることを好む傾向があります。ひと昔前は「見て覚えて、自分で考えて行動して」が通用しましたが、今それを言うと、「指示されなかったのでしなかった」と返されてしまいます。

ゆとり世代やさとり世代には、まずはしてほしい仕事を具体的に説明する指導方法が適しています。まずはマニュアル通りに作業をこなしてもらい、徐々に自主性を育んでいく教育を行うとよいでしょう。

「これだからゆとり・さとりは」と口にするのはタブー

若い世代と接していると、自分たちの常識とはあまりにかけ離れていて、「これだからゆとり・さとりは」と言いたくなる場面もあるかもしれません。
しかし、ゆとり・さとり世代は今まで上の世代に散々こうしたことを言われてきているので、いいかげんうんざりしています。また、能力や技量には個人差があるので、ひとくくりに「ゆとり・さとり世代は…」と論じるのも乱暴です。

「これだからバブルは」と言われないためにも、個人個人の能力を見極め、その人に合った指導をすることが大切です。また、ITに強いなど強みもあるので、すべてを否定的に見るのはなく、優れた部分は尊重することも心がけましょう。

ゆとり世代やさとり世代の意見も尊重する

マイペースなゆとり世代・さとり世代は、職場で白い目で見られがちですが、考えてみれば彼らの「定時で帰りたい」「休日はしっかり休みたい」「有休はちゃんと取りたい」といった要求は、労働者にとってしごく当然の権利でもあります。
働き方改革も叫ばれる昨今、残業や休日出勤は当然、有休は取れないという古い企業体質こそ、もしかしたら見直さなければならないのかもしれません。
また、人は誰しも自分の意見が聞き入れられるとやりがいを感じ、それが成長にも繋がります。

消極的な傾向があるゆとり世代・さとり世代ですが、だからと言って代わりに誰かが決めてしまうのではなく、自分の意見を主張できるよう、周囲が環境を整えることが大切です。

そして意見が出た時は、たとえ未熟な案だったとしても、すぐに却下するのではなく、どの部分に問題があり、どうすればよりよい案になるかと、具体的に指導するようにすれば、きっと数ヶ月後には目覚ましい成長が見られることでしょう。

ゆとり・さとり世代の長所を生かせる環境づくりを!

いかがでしたか?ここでは一般的なゆとり世代・さとり世代の特徴を挙げましたが、あくまで一人一人は違う人間なので、この年代でも上記の特徴に当てはまらない人もいます。
ひとくくりに「ゆとり・さとり世代は…」と論じるのではなく、個人の個性にも目を向けることは大切です。

また、マイナス面ばかりがクローズアップされがちなゆとり・さとり世代ですが、IT関連の知識が豊富で、合理的な思考を持っていることは、企業にとってプラスに働く可能性が大いにあります。

ぜひ短所ばかりを見て否定するのではなく、長所を生かして伸ばすことを心がけたいものですね。

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